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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第109話
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情をし、フィーは心配そうな表情で尋ねた。
「うむ……お蔭様で命だけは何とか助かった。じゃが大市が…………」
「元締め…………」
肩を落としている様子のオットーを見たアリサは悲しそうな表情をした。
「!あんた、確かアルバレア公の……!どの面を下げてこの町に来たんだよっ!?あんたの父親のせいでケルディックが……!」
その時ユーシスに気付いた部下はユーシスを睨んで怒鳴り
「………ッ……………!」
部下の言葉を聞いたユーシスは辛そうな表情で肩を落とし、あまりの辛さによって謝罪の言葉すら口から出て来なかった。
「やめるのじゃ。彼はあの件に一切関わっておらん……アルバレア公の息子とは言え、ルーファス卿と違い貴族連合にも所属していない彼に当たるのは筋違いじゃ。」
「元締めは何とも思わないんですか!?アルバレア公に命を狙われていたんですよ!?」
「え……」
「何ですって!?」
「一体どういう事ですか!?」
制止をするオットーに指摘した部下の話を聞いたアリサは呆け、サラ教官は厳しい表情で声を上げ、リィンは血相を変えて尋ねた。そして部下やオットーはアルバレア公に依頼された猟兵達がケルディックを焼き討ちした理由やオットーを狙った理由を説明した。
「…………馬鹿な………………」
「ユーシス…………」
話を聞き終え、肩を落として暗い表情になっているユーシスを見たリィンは辛そうな表情をし
「そ、そんな……!それって……!」
「完全に逆恨みだね。」
「というかアルバレア公爵はホントに何を考えているんだろ〜?こんな事をしたらメンフィルが絶対に黙っている訳がないのに。」
「はい……ユミルの件に対する”報復”ですらあれ程の事をしたのですから……」
怒りの表情をしているアリサの言葉にフィーは真剣な表情で呟き、ミリアムの疑問に頷いたエリスは重々しい様子を纏って呟いた。
「それにしても猟兵達に狙われていたのによく助かりましたね……メンフィル兵に守ってもらったのですか?」
一方ある事が気になっていたサラ教官は驚きの表情で尋ねた。
「いや―――危ない所を遊撃士が駆け付けてくれて猟兵達を無力化してくれたのじゃ。確か名前はアガット殿じゃったな。」
「アガットさんがですか……!?」
「――――”重剣”のアガット。リベールからの応援でケルディックに来ている話は聞いていたけど……」
「”重剣”……リベールの遊撃士の中でもトップクラスの実力を持っている事は知っていたけど、たった一人で猟兵達を制圧できるほどの実力を持っているんだ。」
オットーの話を聞いたリィンは驚き、サラ教官とフィーはそれぞれ真剣な表情で呟いた。
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