第47話領主襲撃
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う事。
「それで、40分後に《蝶の谷》を抜けた辺りで《シルフ》と《ケットシー》の領主の会談が始まるの」
「なるほど。幾つか聞いていいかな?《シルフ》と《ケットシー》の領主を襲う事で、《サラマンダー》にはどんなメリットがあるんだ?」
リーファが会談の開始時間を教えてくれたところで、キリトがリーファに質問をする。確かになんのメリットもなかったら二種族の領主を襲撃するなんて事、最強種族《サラマンダー》でもやろうとはしない。
メリットその1。厄介な二種族の同盟を邪魔して、《シルフ》側の情報漏洩により《ケットシー》の信用を失う。最悪の場合、同盟はおろか《シルフ》と《ケットシー》の全面戦争にも発展する。
メリットその2。領主を討てば、領主館に蓄積された資金の三割を入手出来る。さらに10日間街を占領、税金を自由に掛けられる。さっきの戦闘で情報を吐かせた《サラマンダー》の男曰く、《世界樹》攻略のために金が入り用な《サラマンダー》には、こんなチャンス滅多にないーーー
「《世界樹》の上に行きたいなら、キリトくんとライリュウくんは、《サラマンダー》に協力するのが最善かもしれない・・・」
突然、リーファがそんな事を言ってきた。オレ達にリーファ達をーーー強いて言えば、翼達を見捨てろって言うのか?
「《サラマンダー》がこの作戦に成功すれば、万全の体制で《世界樹》攻略に挑むと思う。《スプリガン》の君達なら、傭兵として雇ってくれるかも・・・」
確かに《サラマンダー》が領主を奇襲、殺害すれば《世界樹》攻略は夢じゃないかもしれない。覚えてないけど、オレ達《スプリガン》の《幻惑魔法》で大暴れすれば戦闘面ではマイナスにはならないと思う。でもそれだとーーー
「だから、今ここであたしを斬っても・・・文句は言わないわ・・・」
「所詮、ゲームなんだから何でもありだ。殺したければ殺すし、奪いたければ奪う」
リーファの発言に対し、キリトはそう言った。ライト達はそれに驚くが、分かってるはずだ。キリトはーーー
「そんな風に言う奴には、嫌ってほど出くわしたよ。一面ではそれも事実だ。俺も昔はそう思っていた」
本心からそんな事を思う奴じゃないって事は。
「でもそうじゃないんだ。仮想世界だからこそ、守らなきゃならない物がある。俺はそれを大切な人に教わった」
この世界で欲望に身を任せれば、その代償は現実の人格へと返っていく。プレイヤーとキャラクターは別人なんかじゃない。一心同体の存在なんだ。
「俺達、リーファの事好きだよ。俺は友達になりたいと思う」
オレもそう思う。そう思うからこそーーー
「例えどんな理由があって
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