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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第2話「迷道(まよいみち)」
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特に若い青年位の年頃をね。何故だと思う?」
天桐は錦のいう面白い計画が予想と同じものだと分かり始めると、
「それって、まさか」
「そう。男性の戦車道をやるという計画だからだよ。その名もメン・タンク・マッチだ」
やはりそうだった。
「メン・タンク・マッチ。男の戦車道?・・・そんなことが本当に」
「本当だとも、3年程前から始められた計画でね」
言う内容は嘘のようだが、錦が言っていることは真実だろう。
天桐にとって胸を躍らせる話だ。だが、
「けど、・・・俺は無理ですよ。戦車道なんて男がやっても」
天桐の言葉を聞いた錦は、目を瞑り腕を組み少し考え事した。
そして、目を見開いた。
「そうだ今度の日曜日に、高校戦車道の試合があるのだが、良かったら見に行ってみないかね?」
「え?」
「一度、戦車道の試合を見てみればいいさ。そうすれば、きっと良い答えが出ると思うのだがどうかね?」
「は、はぁ」
そう言い試合会場の場所が書かれたメモを貰った。天桐と錦は喫茶店を出て別れた。錦は、駅の方へ天桐は自宅へと帰った。


家に帰ってから天桐は着替えて、晩飯の準備をした。今日は外食でもコンビニに行く気分ではないからだ。炊飯器で米を炊き、レトルト系と切った野菜を混ぜてフライパンで炒めた。今晩は、ご飯と野菜炒めと味噌汁らしい。
食事を終えると、食器を洗い明日の授業準備を終え、シャワーを浴びた。
寝間着に着替えると歯を磨いたり、ベッドに寝そべって好きな漫画を読む。寝る前は大体こうだ。だが、今日は、余り気分が乗らず読むのを中断し、電気を消した。
今度の土曜日に行われる戦車道の試合のことを考えた。
「見るぐらいならいいか。」
そう決めると天桐はいつの間にか熟睡した。


次の土曜日

天桐は朝食を食べた後、外出の準備をして9時頃、駅に向かった。駅で電車に乗り出発して1時間後、試合会場のある町に到着した。この町には何度か来たことがあるが、今日は少し違った。町のあちこちで軽い荷物を持った親子や観光客みたいな人たちが同じ方向に歩いていた。歩いている方向には、[この先、安全区域]と書かれた看板がちらほら置かれている。他には、町のあちこちで警察をはじめ、市の職員や大会関係者達が町から一般人を退去させたり、町の一部を封鎖して試合準備を行っていた。車道を走っている戦車道連盟と書かれたジープが停車し、降りた女性が係達に指示を出している。
今回の戦車道の試合ではこの町の一部と周囲の森林地帯を使用する。その為、試合で使用する区域は全て封鎖し、町から一般人を安全区域に避難させる。これは、日本全国の戦車道試合では常識らしく戦車道連盟に日本政府関係が承認にして行われている義務らしい。以前、ネットで調べた時、戦車道の公式に書いてあったのを思い出した。

安全区域
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