暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
二十六話 ー悪魔再び、ですー
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まれ落ちる。
「銀河に漲る力…… その全身全霊が尽きるとき 王者の魂が世界を呪う! 現れろ!!『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』!!」
『ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン』★9
ATK4000
生誕の喜びか、はたまた闇に呑まれた怒りか……咆哮を轟かせる銀河眼には先ほどまでの勇ましい姿は欠片も残されていない。 ダークマターは3対の翼を広げ、骸のような顔で猊下され、真澄の体が小さく震えた。 それを見た冥が加虐的な笑みを浮かべる。
「ふふ、あんだけ吠えた癖にエクシーズモンスターを前に震えちゃって、情けない。 やはり期待外れでしたか。 あなたのご親友の方がよほど逞しいですよ」
「くっ、誰が震えてなんか……!」
そう言う真澄の声はか細く弱々しい。 指摘され、彼女自身が初めて気づくほどの小さな震えだが、過去一度とて敵を前にこれほどまで恐怖の念を抱いたことはなかった。思わず左腕を掴み震えを抑える。
「まぁ、所詮は敗北してなお惨めに生き残った負け犬。 キャンキャン吠えたところで、惨めさが増し増しになるのがオチですよ」
「だ、誰が負け犬よ……!」
「ほら、また」
怒りと羞恥に耳まで赤くするも、震えまでは隠せていない。
「さて……そろそろ終いにしましょうか。 〈ダークマター〉のORUを一つ消費し効果を発動。 このターン、自身は二回モンスターを攻撃出来ます。 バトルです。 〈ダークマター〉で〈メタモルポット〉と〈マスターダイヤ〉を攻撃!」
「ーーーッ!?」
後悔しても既に遅し。 ダークマターの標準が定められ、闇色の閃光が放たれる。
「終わりです。 壊滅のフォトンストリーム!!」
「ぁ、ァァァァァァァァッ!?」
慈悲なき攻撃が二体のモンスター消しとばし、真澄のライフを喰らい尽くした。
接戦から一転、ただの蹂躙劇となった両者の闘いに幕が降り、倒れ伏す真澄を他所に、悄然とした会場内を冥は後にした。
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