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遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
二十六話 ー悪魔再び、ですー
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としまい、代わりにベルトから
決闘盤
(
デュエルディスク
)
を外し、腕へと装着する。 準備オーケーです、とレフリーに合図を送る。
「さて、始めましょうか。 LDSの三馬鹿の融合使いさん?」
「……言ってくれるわね。 その余裕、すぐに消しとばしてあげるわ」
真澄の言葉が怒気を孕む。
もはや言葉は不要と言わんばかりに両者が一定の距離を保ち、決闘盤を構えた。
『アクションフィールド、オン! 『
伏魔殿
(
デーモンパレス
)
ー悪魔の迷宮』!』
リアルソリッドビジョンシステムにより、周囲が激変していく。 平たんな床は、ところどころヒビ割れた石畳へと変わり、周り360度ぐるりと高い塀が囲む。 そして、最後に歪に捻れた塔や禍々しい彫刻を施された建物が障害物のように配置される。
急激な変化は日常生活から一転、魔界に放り出されたように錯覚を起こす。 だが、真澄とてLDSのトップグループに名を連ねる一人の決闘者だ。 悪魔の巣に放り込まれたくらいでは動じない。
一方で、冥は大きく体を伸ばし筋肉を解しており、動じないというより家でむしろ馴れていると言わんばかりの様子だ。 悪魔族だけあって居心地が良いのかもしれない。
アクションフィールドが形成され終え、二人の少女によって恒例の掛け声が行われる。
「準備はいいですか〜? いきますよ! デュエリストたちが!」
「モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い!」
「フィールド内を駆け巡る!」
「見よ、これぞ、デュエルの最強進化形……」
「アクショ〜ン」
「「デュエル!!」」
2人の宣言と共にフィールド内へと散らばる。 先行を取ったのはデスガイドだ。
[光津 真澄]LP4000
[常闇 冥 ]LP4000
「さてさて、やりますか。 私はモンスターをセット。 カードを二枚伏せてターンエンドです」
相手に一切の情報を与えず、堅実に守りを固める冥に対し、真澄は好戦的な表情を浮かべる。
「あら、
悪夢
(
ナイトメア
)
なんて呼ばれるわりには消極的なのね」
「そんなやっすい挑発にはのりませんよ。喧嘩売るくらいなら、ジェノサイドキングサーモンでも貢いでください。 ささ、あなたのターンですよ」
戯けてみせる冥はLDSと少なくない因縁を持つ。
マイアミチャンピオンシップの出場条件の一つ、『6連勝の達成』を常闇 冥という少女は全て舞網市一の決闘塾LDSの生徒を相手にして達成してみせたのだ。 しかも、全てオーバーキル。 故についたあだ名が『
悪夢
(
ナイトメア
)
』。 もっとも悪魔ではあるのでその名前は遠からず近からずと言ったところなのだが、本人はあまり好いていないようで形の良い眉を少し寄せた。
[常闇 冥]
LP4000
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