暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/GrandOrder///OutBre;ak
始まりと終わりの境目で
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もどんな死でも……。
「────────」
初めて感じる────殺気だ。
背後からナイフを突き付けられている……いや、貫かれていると錯覚。両義 式は自身の短刀を軽く振り、自身の状態を確認する。
問題ない。
体調は普段通り……なのに少し寒気を感じている。
「あぁ────イライラする」
直死の魔眼で『死』を世界を直視する。
視えない殺気を察知……。
────────────感じる……けどこれは。
この感覚は知っている、これは殺気だ。
殺気……俺を殺そうとしている────だが、これはなんだ?
感じているのに察知できているのに……。
線の先……それは点だった。
複数の点、黒く歪なそれ死の主点とは理解できる。だか、こんな【死】は初めて視る。
「君が、この世界の抑止力かい?」
月明かりに照らされ、両儀 式の強敵は現れた。
それは青年で服装は天城の着ているスーツと似ているスーツ。
殺気の発症源だと認識するのに0.2秒。そこから地面を蹴り、一気に距離を詰めるのに約一秒。
そして刃を首筋に立てるまで1.5秒、これほどスムーズに動けるなんて思いもしなかった。
「おっと、こんなに早く動けるなんて」
「黙れ、お前はなんだ」
その男に焦りは感じられない。
刃を首元のギリギリまで近付け、恐怖感を煽らせようと思ったけど効果はないようだ。
……それにしてもなんて無表情な男だろう。
刃を突き付けられてあと数cm動かせば殺される状況なのに男は恐怖すら感じていない。
「なんだ、ね。
では逆に問おう」
「質問しているのは俺だ」
「いや、君に質問してるんじゃない」
男は腕を動かし指を指した。
「彼に聞いているんだ。
君は少し離れてくれないか?」
その向けられた指の先には。
「お、俺?」
天城だった。
一応、魔術師の端くれだけあって天城はこの光景をただ傍観していた。
霊の類で恐怖していたのにこの状況は恐怖の対象ではないらしい。
いや、今はそんな事どうでもいい。
「巫山戯てるのか?」
更に刃を近付け、ナイフの切っ先を首に突き立てる。
スゥーっと流れる赤色の液体。首元をほんの少し突き立てだだけだ、死ぬ事はない。
これは警告だ。
巫山戯た事を吐かす、馬鹿にチャンスを与えたのだ。
「さあ、改めて質問するよ」
「───君は、誰だい?」
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