ウォーロッド・シーケン
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言を受け考えを改めた様子。そして彼女以外のメンバーも、周囲の仲間たちと視線を交わし合い、仲間の存在を認識している。
「おっしゃる通りです」
「その依頼引き受けた!!」
「おう!!」
静かにうなずくエルザさんと拳を合わせて息がピッタリなところを見せつけるナツさんとグレイさん。
「わかりました!!」
「私たちに任せてください!!」
「頑張ります!!」
そして俺やルーシィさん、ウェンディも一気に気持ちを昂らせる。それを見てウォーロッドさんは一度小さくうなずいてみせる。
「それで、その村はどこにあるんですか?」
「ここからどれくらいかかりますかね?」
「ここから二千qほど南じゃ」
「結構あるわね」
「何日くらいかかるかな〜?」
太陽の村は大変遠くにあるらしい。できればあまり乗り物には乗りたくないんだけどなぁ・・・
「なぁに、移動くらいは手伝ってやろう。ほれ、そこに集まって。荷物を忘れんようにな」
ウォーロッドさんが杖で指した位置に集合する。これから一体何が起きるのか、すごく気になる。
「さて、始めるか。回れ右!!」
彼の指示通りに全員が一斉に右を向く。チラッと見えただけなのだが、ハッピーだけ左を向いていたような気がする。
「というのは冗談じゃ」
「「「「「おい!!」」」」」
お得意のジョークを繰り出すウォーロッドさん。位の高い人なのに、思わず突っ込みを入れてしまったが、しょうがないよね?
「頼んだぞ、妖精の尻尾の若者たち。君たちなら己と向き合い、いずれ、立ち塞がる困難を乗り越えて行けるだろう」
ウォーロッドさんの足元が光り輝き始める。すると、俺たちのいた場所が急激に盛り上がり、空へと伸びる大きな木が姿を現す。
「「「「「オオッ!!」」」」」
桜の花を纏ったそれは上空から一気に南の方角へと枝をしならせ、ぐんぐんぐんぐん伸びていく。
「すげぇな!!」
「あぁ。木が、生き物のように・・・」
人間が歩くよりも何倍も早い速度でどんどん元いた場所から離れていく。眼下にはまるでミニチュアのようになった村や街が広がっている。
「謙遜されてはいるが、やはり大したお方だ。大自然を操る魔法とは」
ふざけてはいるが、やはりすごい魔導士なのだと改めて感じさせられた俺たちは、そのまま氷漬けにされている村人たちがいるという、太陽の村へと向かった。
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