ウォーロッド・シーケン
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では絶対言わないでくださいね?」
ナツさんとハッピー、おまけにルーシィさんまでがそんな失礼なことを言う。偉い人なんだから、あまり変なことを言わないでほしい。
「ごめんください」
「お邪魔します」
「魔導士ギルド、妖精の尻尾の者です」
家の扉を開き、挨拶をした後名前を名乗る。家の中を簡単に見回してみると、部屋を埋め尽くす勢いでたくさんの植物が置かれている。
「うわぁ!!」
「植物がこんなに」
「たくさんある〜!!」
感心しているエクシード三匹。しばらく部屋の中を見ていると、植物の植木に水をあげている一人の老人が目に入る。
「すみませぇん!!」
「シィ」
「ひ・・・人!?」
ルーシィさんは植物と同化していた老人に気付いていなかったらしく、静かにするようにジェスチャーをされて驚いていた。
「シィィ、静かに」
「「「「「??」」」」」
じょうろで植木に水をやる老人にそう言われ、俺たちは言われるがままに口を閉ざす。
「草木は静寂を好む。理解したならその忌々しい口を閉じよ」
声は決して大きくはない。しかし、怒気があるように感じられるそれを聞いて、俺とウェンディとルーシィさんは手で口を塞ぎ、ナツさんたちは硬直してその場で口をチャックしている。
「なぁんてな」
先程までへの字に曲がっていた口が綻んだかと思えば、部屋にある植物たちに日が当たり、一気に花を咲かせていく。
「冗談じゃよ冗談。プフフフ」
花を開花させた植物たちに驚いていると、その声の主がこちらに振り返る。その人は、髪がまるで葉っぱのようになっていて、顔は木をイメージさせるような、何とも言いがたい風貌をしていた。
「草木も花も人間の声は大好きなんじゃ。ハハハハハ」
「木?」
「??人?」
「なんだ、このじっちゃん・・・」
「本当にすごい奴なのか?」
予想のはるか上をいく老人の姿に度肝を抜かれていると、彼はゆっくりとこちらに向かって歩いてくる。
「いやぁ、よく来てくれたね。妖精の尻尾の魔導士たちよ。ナツくんとグレイくんとシリルくんというのはどちらかね?」
名前を呼ばれて一歩前に出る俺とナツさんとグレイさん。しかし、ウォーロッドさんは俺たちではなく、なぜか足元にいる三匹の猫を手に取る。
「やや?予想より猫っぽいな?」
「「「・・・」」」
「冗談じゃよ冗談!!フハハハハ!!」
どうやらセシリーたちと俺たちを間違ってみるとどんな反応をするのか見てみたかったようで、何も言えずに固まっている俺たちを見て楽しそうに笑っている。
「テンションの高いおじいさんね・・・」
「あ・・・あぁ」
腹を抱えて大笑いしている木の人を見て冷
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