ウォーロッド・シーケン
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あだ名で呼ばれることなどほとんどない彼女にとって、年下の少女がそんな風に親近感を持ってくれるのは大変嬉しいことなのだろう。でもエルポヨのポヨって・・・なんだ?
「・・・グス」
「「「「「!?」」」」」
俺があだ名の理由を考えていると、隣にいた天空の少女がなぜか涙をこぼし始める。何が起きたのかさっぱりわからない俺たちは、あたふたしていた。
「ウェンディ!?」
「あんた、どうしたのよ!?」
「何があったの〜!?」
泣きじゃくる少女をあやそうと俺とシャルルとセシリーで背中を擦る。猫たちに泣いてる理由を聞かれた彼女は、呼吸を整えながら口を開く。
「どうせ・・・私は・・・ポヨンとしてませんよ・・・」
「「「「「・・・あ!!」」」」」
その一言で少女が泣いている理由とエルザさんが「エルポヨ」と呼ばれていた理由がすぐにわかった。彼女は鎧で隠れているが、かなりふくよかな胸を持っている。それが上下する時にはまさしく“ポヨン”という効果音が最適だろう。おそらくリュシーさんは、その光景からそんなあだ名をつけたんだ。
「どんな発想よ・・・」
「すごいネーミングセンスだね〜・・・」
まだ見たことすらないリュシーさんの驚異的な思考に呆れているシャルルとセシリー。俺も彼女たちと同じだけど、今はそれよりもウェンディを落ち着かせないと。
「大丈夫。ウェンディはそのままでいいから」
「シリルぅ・・・」
ギュッと彼女を抱き締めると、ウェンディも同じように抱き返してくる。ちょっとシャンプーのいい香りがしてテンションが上がったのは内緒である。
「でも、そんなすごい人の上にいるような人がなんで・・・あんなのをご指名で?」
「てめぇなんかエルザに食われちまえ!!」
「てめぇこそエルザのクソにまみれてろよ!!」
「今、私がディスられているのか?」
俺がウェンディのあやしている後ろでは、いまだに睨み合ってケンカしているナツさんとグレイさんを見て呆れているルーシィさんとエルザさん。彼らを止めても意味が無さそうなので、そのままの形で依頼主の元へと足を進めていく。
「あ!!見てください!!」
「あそこに家がありますよ!!」
地図を広げて先頭を歩いていたウェンディと俺が前方を指さす。そこには煙突と同じような感じに壁から木が飛び出ている一軒の家があった。
「やっとついたぁ!!」
「遠かった〜!!」
「で、あれが」
「そのようね」
「聖十大魔道序列四位、ウォーロッド・シーケンの家!!」
駅からかなりの時間を擁してやって来たため、ルーシィさんやセシリーたちは達成感に浸っているようだ。
「ボロいな!!」
「ボロいね!!」
「あんたたちの家も似たようなもんじゃない?」
「あの・・・本人の前
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