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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十九話 コーヒーも捨てたものではありません。
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ことだ。・・・・ヤン、そういう顔をするな。確かに今度の出兵は負けを前提にしての作戦だとお前は言うかもしれないが」
いつの間にか本部長閣下はヤンをお前呼ばわりしていた。自分が胸中をひらいた人に対してだけ、そう呼ぶのである。
「必要な犠牲ですか。どうもその言葉は好きにはなれませんね」
「さげすむなら俺をさげすんでもいいぞ。だがな、ヤン。こうでもしなければ、後方ばかりに控えているお偉方の目を覚ますことはできないのさ。まてよ・・・・そうだ!!」
ブラッドレー大将はパリッと指を鳴らした。
「何か思いつかれましたか?」
「あぁ、とっておきのアイディアだ。いいか、シトレ。俺は今度の作戦には最高評議会のメンバーも統合作戦本部のお歴々も、いや、政財界の有力者をこぞってご招待申し上げることにした」
「なんですと!?」
愕然としたようにシトレは目を見張った。戦場に民間人を連れていく!?気でも狂ったのか、本部長閣下は!?だが、本部長閣下の次の言葉を聞いたシトレは、思わず感嘆の唸り声を内心出していた。
「ヤン、どうだ?後方にいてばかりの連中が、目の前の惨状を目にして、それでも奴らが威勢のいい吼え声を上げられると思うか?」
「さぁ、どうでしょうかね。ですが、アイディアとしては悪くはないと思いますよ」
「ヤン少佐!」
「はっはっは!!シトレ、お前の気に入りの副官から及第点をもらえたぞ。そうと決まれば早速作戦開始だ。俺は今から会議を開く。お前も艦隊司令官会議に後で出席してくれ。その間にこっちは草案をまとめておく。忙しくなるぞ!!!」
その後、紆余曲折はあったものの、ブラッドレー大将の根回しと、巧妙な理論建てで、第五次イゼルローン要塞攻略遠征軍の派遣は決まった。これには、日頃あまり実績を上げられていない宇宙艦隊司令長官のロボスが賛同したほか、軍の功績を上げて自由惑星同盟の公債発行高を増やしたい政治・財界の思惑、支持率アップを狙いたい政治家たちの思惑など、様々なものが絡み合った結果だった。
なお、最高評議会メンバーは前線に出ることについてだいぶ渋ったが、ブラッドレー大将が「前線に出る勇敢な評議会メンバーと世間に知れれば、なお続投のチャンスになるではありませんか。それに前線と言っても旗艦にいていただくので、砲弾が飛んでくることなどありませんよ」などと言いまくったので、しまいには承知したのだった。
原作と違うところは、シドニー・シトレが遠征軍指揮官ではない事である。原作では51400隻を率いて、シトレは大将として出撃したのだが、この世界ではそうではない。これについては、シャロンもひそかに首をかしげていた事だったが。
もっとも、この後シトレはブラッドレー大将から、内々に大将への昇格を言い渡されるのであり、その後人事部局から
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