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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十九話 コーヒーも捨てたものではありません。
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ヒーではないだろう。
「またですか!あきれたものだ。あの要塞を艦隊の力だけで陥落させることは、不可能です。私の意見書は出していただけたのですかな?イゼルローン回廊同盟側出口付近に、イゼルローン要塞に匹敵する要塞を建設せよという」
「出した。お前以前にも、730年マフィアの故ブルース・アッシュビー元帥閣下も出しておられたな」
730年マフィアとは、第二次ティアマト会戦において、帝国軍を惨敗の渦に叩き込んだ730年士官学校卒業組の艦隊指揮官からなるメンバーである。第二次ティアマト会戦以前にも帝国軍に度々敗北を味あわせてきたのだが、この第二次ティアマト会戦での戦いでブルース・アッシュビーは戦死し、死後に元帥となったものの、その後の同盟の力量は低下した。
そのブルース・アッシュビーが、宇宙艦隊司令長官の職と引き換えに、意見具申をとりやめていたものが、イゼルローン回廊出口付近にイゼルローン要塞に匹敵する要塞を建設しようという案であった。
「だが、予算委員会から皮肉を込めた報告書と一緒につき返されてきた。これだ。読むか?」
「拝見いたします」
シトレが書類を取り上げる。ヤンもそばから覗きこんだ。数十枚の報告書は多いのだか少ないのだかヤンにはよくわからないが、言っていることは一言に要約できる。つまりは要塞建設案は「却下」だった。
「なるほど・・・『要塞を建設する費用は、同盟軍20個艦隊の建設費用に匹敵するものである。』ですか、いささか誇張のような気がしますが。せいぜい数個艦隊規模だと小官は思いますが」
「俺もそう思う。たとえ数個艦隊の編成費用を犠牲にしたとしても、要塞を回廊出口付近においておけば、帝国軍の進行を阻止することはできる」
「いえ、あながち予算委員会のその指摘は間違っていないと小官は思います」
ヤンが口を出した。
「ん?どういうことだ?」
ブラッドレー大将が、そしてシトレがヤンに、どういうことかという顔を向けた。
「帝国がイゼルローン回廊に要塞を建設した際には、その情報が同盟側に渡ったのが非常に遅れていました。帝国が徹底した機密保持を敷いたからです。皇帝の意向一つで大予算を組める帝国ならではの体勢でしょう。ですが、今同盟側にはそういった機密保持を守れる体制にはなっていません。何故なら、これほどの要塞を建設するのには、すべて予算委員会の措置を、まず評議会で、ついで議会で可決させなくてはならないからです。いわばすべてが白日の下にさらされる結果になります。プライバシーも何もあった物ではありません。まぁ、重要事は皆で話し合って決める。それこそが民主主義なのですがね」
「ヤン少佐」
シトレがたしなめたが、ブラッドレー大将は軽く笑った。
「ははは。面白いな、シトレ。幸いここには盗聴器は
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