4章〜昏き聖痕〜 異伝〜遥かなる記憶 第3話〜
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けです。別にそんなつもりは………」
セルナートに尋ねられたケビンが答えた後、言葉を濁していたその時
「そんなつもりって………どういうつもりなのかしら?」
聞き覚えのある声が聞こえた。
「!!!ル、ルフィナ姉さん!?たしか任務でレミフェリアに行ってたって………」
声に驚いたケビンが声が聞こえた方向を見ると、そこには優しい微笑みを浮かべたルフィナがケビンを見つめ、ルフィナに気づいたケビンは驚いて尋ねた。
「ふふ………あなたの叙任式に間に合うよう頑張ってお仕事を終わらせたの。―――おめでとう、ケビン。まさかこんなに早く一人前になってしまうなんてね。」
「ルフィナ姉さん………へへっ、まだまだ半人前もいいところや。早いところ姉さん達の足元くらいには追いつけるよう頑張らへんとな。」
ルフィナに祝福されたケビンは恥ずかしそうに笑った後、口元に笑みを浮かべて答えた。
「あら、ずいぶん謙虚なのね。ところで………リースにはもう知らせたの?」
「いや、今夜にでも手紙を書いて出すつもりや。あいつ、オレがいきなりアルテリア行きを決めたからえらい腹立ててるみたいでな。なんとか機嫌を取っとかんと。」
「ふふ、ヒマが出来たら一緒に里帰りでもしましょう。」
ケビンの言葉にルフィナは微笑んで答え、そしてセルナートに視線を向けた。
「それから――ありがとう、アイン。貴重な休暇を潰してまでわざわざ面倒を見てくれて。」
「フフ、なんの。なかなか良い暇つぶしだった。武術にしても法術にしてもそこそこスジは良かったしな。もっとも実技ばかりで教養の方は今一つだったが………」
「はぁ………そんな事だろうとは思ったわ。」
セルナートの答えを聞いたルフィナは溜息を吐いた後、呆れた様子でケビンを見つめた。
「な、なはは………っと、そうや!総務局の人に呼ばれてたんや。新しいメダルと部屋の鍵を受け取りに行かへんと………それじゃ姉さん!また、後でな!」
「あ…………」
そしてケビンはルフィナの答えも聞かず、どこかに去って行った。
「…………………………………」
「フフ、どうした?やはり身内を危険な仕事に引き込みたくはなかったか?」
一方ケビンが去った方向を見つめているルフィナにセルナートは尋ねた。
「ううん………どのような道を選ぶかはあの子の自由だから。……でも………………」
「お前が自慢するだけあってスジもいいし根性もある。必ずや良い騎士になるだろう。それに、ルフィナ。これは私のカンなんだが…………ひょっとしたら彼は………」
「………あなたと同じように”聖痕”が顕れるかもしれない?」
「ふむ………選ばれぬ身でそれに気付くか。………つくづくお前が守護騎士の一
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