第22話
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「そう、虚ろなる庭園の主にして”影の国”に取り残された亡霊だ。クク、もっとも我が王によってその力の大半を失っているがな……」
「フン、ようわからへんが………アンタらの敵ってことは結局オレらの味方ってことやな?」
「さて、あれが果たして本当にお前達の味方になるのやら………それはさておき―――”影の王”からの伝言を伝えよう。『―――次なるは獣の道。光の巫女達を手に入れ、進むがいい。そして新たなる供物を喰らい、汝が印を発言させるがいい。
さすれば煉獄の炎はされに猛り、我が王国は真の完成に近づく―――』」
「えっ…………!?」
「…………………」
黒騎士の言葉を聞いたリースは驚き、ケビンは呆けた表情をした。
「………どういう意味だ………?」
「それに”光の巫女達”とは一体どういう意味なのじゃ………?」
一方ユリアとレシェンテは考え込んだ。
「フフ………どう受け取るからはお前達の自由だとの仰せだ。それでは確かに伝えたぞ。」
その様子を見た黒騎士は妖しげな笑みを浮かべた。
「………くっ………はは………はははははははッ!!!」
その時、ケビンは急に大声で笑い出した!
「ケ、ケビン………?」
「………………………」
(何でしょう?今、一瞬あの方からとてつもない”負”の気を感じ取りましたが………)
(ククク………あの神父………先ほどの言葉を聞いた瞬間、相当の”負”の気を感じたぞ………興味深い………)
ケビンの様子にリースは戸惑ってケビンを見つめ、エリザスレインは目を細めて睨み、セラウィは真剣な表情でケビンを見つめ、ウィルの腕輪の中から見ていたアスモデウスは不気味に笑っていた。
「クク………いや、悪い悪い。あんまり思わせぶりなこと言うからついツボに入ってしもたわ。大方、オレらを煙に巻くための戯言やとは思うけど………それにしたって、いくらなんでも芝居がかかりすぎとちゃうか?」
一方ケビンはリース達の様子に気付かず答えた後、目を細めて、声をわずかに低くして尋ねた。
「……………………」
しかし尋ねられた黒騎士は何も語らず、ケビンを見つめた。そしてそれを見たケビンはボウガンを構えて、冷徹な視線で黒騎士を睨んで言った。
「………話がそれだけならとっとと消えたらどうや。下らん戯れ言に付き合うほどオレらはヒマやないで。」
「フフ………どうやら我が王からの下賜、気に入ってもらえたようだな。さぞや懐かしかろう?」
「なっ………!」
しかし笑みを浮かべて言った黒騎士の言葉にケビンは驚いた。
「ケビン………?」
ケビンの様子に気付いたリースは不安そうな表情で見つめた。そして黒騎士は妖しげな光陣を自分の足元に
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