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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第104話
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、周囲の人に守られていたばかりだった”弱い”わたしとは違って。」

「……持っている力だけだが”強さ”じゃないさ。それにフィーも、このZ組でずいぶん強くなれたんじゃないのか?俺やラウラ、他のみんなとも切磋琢磨する中で。」

「……そうかもしれない。少なくとも、あの頃よりは……みんなのおかげだね、きっと。」

リィンの指摘を聞いて今までを思い返したフィーは静かな笑みを浮かべてリィンを見つめた。



「ああ……一緒にもっと強くなろう。俺もきっと、そうなる必要があると思うから。」

「リィン……そだね、強くなろう……みんなで……Z組で一緒に。」

その後親猫達のもとへと嬉しそうに去って行く仔猫を見送ったリィンはその場でフィーと分かれて市内を再び歩き回っているとドヴァンス食堂にいるトワとアンゼリカが気になり、二人に話しかけた。


〜ドヴァンス食堂〜



「トワ会長。それにアンゼリカ先輩。」

「あ、リィン君。」

「やあ、お疲れだったね。」

「お二人ともお疲れ様でした。二人でお茶しているんですか?」

「フフ、ようやく愛しのトワとゆっくりする時間ができたからね。ジョルジュも工科大学へ出かけたし、このまま二人でめくるめく世界へと旅立とうというところさ♪」

いつもの調子で答えたアンゼリカの話を聞いたリィンは冷や汗をかいた。



「た、旅立たないってば。もう、アンちゃんってばほんと相変わらずなんだから。えへへ……でもよかった。無事にまた会えて。……あとは……」

「……フッ、そうだね。あのお調子者(クロウ)のこともなんとかしなくてはな。」

「(せっかくだし、俺も二人とご一緒させてもらおうか……?)その、よかったら俺もここで休憩していっていいですか?」

「うん、もちろんだよ。」

「フフ、ここは先輩としてオゴってあげるのがスジかな。」

その後リィンは二人と共に休憩を始めた。



「ふう……落ち着きますね。」

「ふふ、大衆居酒屋にしてはなかなかいいお茶を出すだろう?以前からのお気に入りの店でね。よく屋敷を抜け出しては飲みに―――もとい、くつろぎにきたものさ。」

「もう、アンちゃんってば……お酒はダメなんだからね?」

アンゼリカの話を聞いたリィンが冷や汗をかいている中、トワは呆れた表情で指摘した。



「ふふ、わかっているとも。いやしかし、こんなやり取りも本当に久しぶりだな。父との決着―――乗り越えた甲斐があったようだ。」

「……ええ、そうですね。」

「リィン君、アンちゃん……」

「おや、トワ。よく見るとなんだか髪が乱れていないか?」

「え、そうかなぁ?艦長帽を被るようになったから確かに手入れは適当にしちゃって
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