暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦艦ナデシコ
1338話
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マから相転移エンジンを取り出して使いたい、と?」
「そう。特にシャドウミラーは火星で何隻もカトンボやヤンマを破壊しているという話を聞いている。同時に、その残骸を多数回収しているともね」

 アカツキの話を聞いていたグリューノは、少し驚いたように俺の方へと視線を向けてくる。
 この辺の情報はネルガルから聞いていなかったのか?
 まぁ、ネルガルにしても火星での件は色々と自分達のアドバンテージになると考えてもおかしくはない。
 何だかんだと、連合軍や連合政府の手の者は火星に存在しないのだから、それはつまり火星で得た情報やら何やらは全てネルガルが独占出来るという事でもある。
 まぁ、シャドウミラーは色々と別口で入手してるんだが。

「それは、本当ですかな? で、あればシャドウミラーが入手した相転移エンジンを私達に融通して貰えたりといった事も可能と?」

 グリューノが向けてくる視線には、これ以上ない程の期待が込められている。 
 当然だろう。俺達に異世界の兵器の輸入を断られた以上、連合軍にとっては木星蜥蜴に対抗する為の手段の確保は必須なのだから。
 いや、寧ろエザリアはそれを狙って話を逸らしたのか。
 にしても、相転移エンジンか。正直なところ、シャドウミラーでは相転移エンジンの使い道というのは皆無に近い。
 何しろ現在シャドウミラーで使用されているブラックホールエンジンは、相転移エンジンよりも格段に性能が高いのだから。
 その上、地上で使用する際にはパワーダウンするという弱点も存在しない。
 だとすれば、技術班がコレクション的な名目で入手するだろ数基分があればそれ以外に使い道はないだろうし、何よりも火星をナデシコ世界で俺達の本拠地としている以上、木星蜥蜴との戦闘は幾らでも可能だ。
 つまり、カトンボにしろヤンマにしろ、木星蜥蜴の資源が尽きない限り無限に戦う事が出来るという訳だ。

「エザリア、異世界間貿易で禁止されているのは、あくまでも他の世界の兵器の輸出・輸入だったな?」

 エザリアへと声を掛けると、エザリアは笑みを浮かべながら口を開く。

「ええ。その世界で私達が得た物を、その世界の企業なり国なりに売るというのは許容範囲内です。実際、マブラヴ世界ではシャドウミラーが生け捕りにしたBETAを国連や各国へ売った事がありますから」

 その言葉は、グリューノを含めた連合軍、連合政府の者達にとって福音でもあったのだろう。
 ナデシコを量産出来るとなれば、木星蜥蜴を相手に互角に戦えるようになるのだから当然だろう。
 ディストーションフィールドをどするかという問題もあるが、これに関しては何とか解決出来る目処が立っている……のか?
 ともあれ、目の前に垂らされた1本の蜘蛛の糸を手に取った形だ。
 だが……当然こちら
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