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ソードアート・オンライン〜隻腕の大剣使い〜
第46話二頭の魔獣
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「え?」

「ライト達もそれで頼む。オレとキリトの後ろで、回復役に徹してくれ。《攻撃魔法》・飛び道具を使える奴はそれで奥の《サラマンダー》を蹴散らしてくれ。《回復魔法》を使える奴はオレ達の回復を頼む」

キリトの言葉にリーファは素頓狂な声を挙げ、ライリュウもそれに続きライト達にそう頼む。元・《黒の剣士》と元・《隻腕のドラゴン》のコンビがこの大人数と戦うのに、彼らを守りながら戦うのは厳しすぎる。だから後衛からサポート役として《魔法》や飛び道具で援護する事を頼んだ。リーファ達もそれを了承し、後衛に回った。そして接近する《サラマンダー》の盾役(タンク)6人が盾を構えて接近し、キリトとライリュウもそれに向かって突進する。

『はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

雄叫びを揃えた二人の《スプリガン》の少年が対になるように剣を振るい、その盾を斬り裂くーーー事はなく、少し体勢を崩すだけで終わってしまう。HPバーが黄色になった盾役(タンク)の後ろでーーー魔法使い(メイジ)呪文(スペル)を唱えている。これはーーー

(キリトくん対策だ・・・!)

(ライリュウくんの戦闘スタイルもそれに近いから、一緒に相手が出来るんだ!)

純粋な力比べで勝つのが難しいキリトに対して発案した戦法である。この戦法は偶然にも戦闘スタイルがキリトに近いライリュウを相手するのにも充分に効果を発揮していた。
タンクのすぐ後ろで呪文(スペル)を唱えていたメイジが《回復魔法》でタンクのHPを回復。さらにその後ろにいたメイジが火の玉を作り出し、キリトとライリュウへ向けてーーー発射(ファイア)

「ッ!!」

「なっ!?」

その火の玉はキリトとライリュウに向かって一直線に飛び交い、彼らを焼いた。先程まで緑色だった彼らのHPが半分まで削られたという事は、それほどまでにあの火の玉が強力だったという事だ。
後衛にいるリーファ達は彼らのサポート役。リーファが《回復魔法》でキリトとライリュウのHPを回復し、アリーが防御力上昇の《魔法》、ライトが攻撃力上昇の《魔法》、キャンディが火属性攻撃への耐性を上昇させる《魔法》、ミストが敏捷力上昇の《魔法》を二人に掛ける。それにより回復・パワーアップを遂げたキリトとライリュウは、再び《火妖精軍団(サラマンダーズ)》へと斬り込む。

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

彼らの剣はタンク達の盾に防がれ、タンクは再び回復。さらに再び放たれた火の玉を、逃げ場のない空中に浮かんでいる彼らはそれをまともに受けてしまう。
そのダメージをリーファが回復するが、この状態が続いていてはただのーーー

(このままじゃ、二人のHPが尽きるだけ・・・)

ただの『いたちごっこ』である。《魔法》を
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