第501統合戦闘航空団
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『こちら根岸。艦隊前衛にて攻撃を開始します。艦隊の回避行動をお願いします』
発艦してから十分以上戦っていますけど、被害を抑えるので手がいっぱいです。
艦隊の被害も少なくありません。
駆逐艦は何隻かは落とされてしまっています。
でもここで引いてしまっては、さらに多くの被害が出てしまう。
赤城に乗っている宮藤さんたちにも被害が出る。
そんなことを考えると何があっても引くことはできないね。
『方位確認、誤差修正。うちーかーたー、始め!』
‘援護射撃の中動き回るのはきついけど、でも私のためにやってくれてると考えるとさ、さらにやる気になるとね。
とにかく一刻も早くコアを壊さないと。’
ネウロイの攻撃は凄まじく、シールドを張って艦隊を守りながら戦っている根岸は普段のような十分な戦いができていなかった。
攻撃によってかなりの数の人が犠牲になっている以上、早めに今の戦いを終わらせなければいけない。
そんな気持ちが根岸の心を埋め尽くしていた。
「いつも作戦指揮ばかりで腕がなまったのかな?」
‘訓練は行っていたんだけど、やっぱり戦闘とは違うんだよね。
いつもみたいにみんながいれば今の状況は変わっていたのかな?
そうすればここまで被害が出なかったのかな?
私が昨日、基地に向かえなんて言ったばかりにこんなことになったなんて。’
『坂本美緒、出撃する!』
‘赤城の航空隊も発艦か。
でも戦闘機でどこまでできるかわからないけどね。
やはり早急に手を打たないと!’
『こちら根岸。相手の通意を引き付けるので、コア破壊をお願いします』
『了解した』
‘もうひと踏ん張りしますか。
そしてとっとと撃墜してやるんだから。’
根岸は再度、安全装置を確認したうえで威嚇射撃を行い、ネウロイの注意を自分自身に向けようとしたのだが、ネウロイはそれに気づくと、根岸への攻撃を強めてきたのである。
それに根岸は、先ほどまでとは違う動きに反応が遅れ、一歩で遅れた感じになってしまったのです。
一歩遅れてしまったことで、攻撃にも反応が遅れてしまったのです。
その反応の遅れが根岸に大打撃を与えたのです。
「グハッ・・・」
ネウロイの攻撃が腹部にかすり、それによりバランスを崩した根岸は海へと落ちていったのです。
わずかな失敗が死へとつながる
それが戦争なのです。
「魔法力が・・・維持、できない・・・」
‘私はここで死ぬのかな?
欧州到着間近のここで?
そんなの嫌だよ。
死にたくない、死にたくない・・・・・’
根岸は死というものを間近に感じ、それから逃げたいという気持ちでいっぱいだった。
初めて感じるものではないけど、この感覚は何度感じても恐ろしいものがあった。
根岸は以前訪れた
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