機動戦艦ナデシコ
1337話
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に眉を顰める。
不愉快そうな様子から考えると、余計な事を……という思いがあるのだろう。
実際、ここで叫ぶというのは一見するといい手段にも思えるが、総合的な目で見れば悪手でしかない。
「何故でしょう?」
「決まっている、火星は木星蜥蜴に占拠されているとはいえ、歴とした連合政府の領土だ。それを勝手にシャドウミラーが火星で活動するというのは、侵略行為と取られても仕方がないだろう!」
「そうですか? 木星蜥蜴に支配されている火星を私達が無償で解放しているのですから、喜ばれる事はあっても責められることはなかったと思ったのですが」
殊勝に告げるエザリアだったが、その言葉に込められているのはこれ以上ない程に鋭い刃だ。
即ち、お前達の実力不足で占拠されている火星をこっちが無償で解放しているんだから、ゴタゴタ言うなというものなのだから。
それが分かったのだろう。先程叫んだ代表の1人も不満を溜め込みながら言葉を収める。
このまま話が進めば最終的に自分達の損になるというのを理解したのか、それともグリューノが何らかの合図でも出したのか。
だが、一度主導権を握られるような真似をした相手の失策を、エザリアが見逃す筈がない。
「それに、私達は貴方達連合軍や連合政府が見捨てた火星の生き残りの人達に要望されて行ったのですから、感謝される事はあっても責められるような真似は……」
「そ、それは……」
「それと、その方達の要望もあって、私達シャドウミラーが火星をこの世界の本拠地として活動する事にしようと思っています」
今回の会談で最大の爆弾がエザリアの口から投下される。
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