第2章:埋もれし過去の産物
第47話「立ち直って」
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でいい気になってんじゃねぇぞぉ!!」
「っ、はぁっ....!!」
―――ギィイイン!!ギャリィイン!!
「くっ...!」
飛んできた武器群を、御札を少し追い抜きつつ、逸らす。
しかし、体への負担からあまり霊力で強化していないので、綺麗に受け流せない。
...だからこその御札なんだけどね。
「はぁっ!!」
「っ!」
武器群を僕から外すように御札から霊力の衝撃波が迸る。
その隙を利用して、もう一度僕は縮地の要領で踏み込み、刺突を繰り出す。
だが、それは辛うじて防御魔法に防がれる。
「“刀技・魂止め”!!」
つい最近、椿や葵から教えて貰った刀技を放つ。
霊力を込めた行動を止めるための技。
ダメージなどほとんどなく、動きを止める事に特化したその技は...。
「...葵!!」
「任..せてっ!!」
明確な、隙を作る事ができる。
―――“刀技・五龍咬”
「がぁああああっ!!?」
葵は一気に五連撃を放ち、一瞬で王牙を気絶に追い込む。
「....まったく、魔法を使えない相手に大人げない...。」
「それでも倒した優輝が言う事かしら?」
戦いが終わり、そう愚痴る僕に椿は容赦なくそう言ってくる。
「霊力と、導王流...それと、プライドがあったからさ。」
「プライド?」
僕がそう言うと、葵が聞き返してきた。
「...緋雪の兄としての...かな?」
「...それは、負けられないね。」
緋雪の事は、緋雪以外で僕か両親が一番分かっているつもりだからな。
そんなに分かってもいない奴に負ける事はできないよ。
「...とりあえず、クロノと司さんに伝えておくか。そうすれば反省するだろ。」
「そうは...思えないわね。」
椿の言葉に、僕も前言撤回してそう思えてきた...。
「とにかく、厳重注意ぐらいはしてもらおう。僕も何度も相手してられないし。」
第一、この二人は僕が悲しんでいないと決めつけて襲ってきたからな。
...リヒト辺りが僕について記録撮ってあるから、恥を忍んで映像を渡しておくか?
「どの道、早い事僕は体を完治させなきゃね。」
体は霊力を巡らしてるから大丈夫だけど、リンカーコアは厳しいようだ。
リヒトとシャル曰く、魔法が使える余地があるのが不思議なくらいらしい。
...それほどまでに無茶してたのかって聞いた時は思ったね。
「...あー!?」
「ちょ...いきなり何よ葵!」
「....アイスが...。」
...そう言えば、今は買い物帰りで、ア
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