第2章:埋もれし過去の産物
第47話「立ち直って」
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...。...こいつ、過去で緋雪に殺されたんだな...!)」
シャルを今の僕が扱っても効かないというのが分かり、さらに戦況が厳しくなる。
「(....通じるのは、カートリッジだけか...。)」
ならば、と言う訳で、リヒトをカノーネフォームに変え腰に付ける。
そして、シャルを両手で構え、棍のように扱う。
「(元より期待できる火力はカートリッジだけ。なら、いっそのこと...。)」
他の全ては、そのための布石にすればいい。
その考えに至った僕は、織崎との間合いを詰める。
「(チャンスは一回!必ずモノにしてみせる!)」
長期戦になれば明らかに僕らが不利。
だから、すぐに勝負を仕掛ける。
「(...一瞬、ほんの、少しだけ...!)」
―――“神速”
飛んでくる魔力弾の雨を、御神流の奥義で動きを把握し、掻い潜る。
いくらか掠り、少しの間だけとはいえ反動で頭痛もするが、構わず突っ込む。
「はぁっ!!」
「無駄だ!」
―――ギギィイン!ギィイイイン!!
織崎のアロンダイトを受け流し、さらに織崎の攻撃を受け流した反動で跳び越えるように飛びあがる。
「はっ!!」
すぐさまシャルに霊力を込めて、織崎目掛けて投げつける。
だが、それはあっさりとアロンダイトに弾かれる。
「(それは囮!本命は....!)」
その間に僕は織崎の懐に入り込もうとして....。
「引っかかったな!」
仕掛けられていたバインドに引っかかる。
魔力が使えず、バインドは解けない。霊力で削れるといっても、隙だらけだ。
万事休す....だと普通は思うだろう。
「...フォイア!!」
「がっ...!?」
僕は、リヒトの引き金を抜き、織崎の顎を掠めるように弾丸を当てる。
それにより脳が揺さぶられ、織崎は気絶した。
「....霊力のおかげで、気づかれずに済んだか...。」
さっきバインドに捕まったのは、霊力と御札を使った偽物だ。
シャルを投げたのはそれを作る目暗ましで、全部カートリッジを当てるためだ。
「さて、後は...。」
防戦一方になっている椿たちを見る。
...僕がいなければ勝っていただろうなぁ...。全部僕を庇ってるし...。
「でもま、すぐ終わらせるか。」
先程と同じ“霊撃”の術式を込めた御札を、十枚程一気に王牙に投げつける。
それと並走するように僕自身も駆ける。
「優輝!?」
「優ちゃん!?」
横を通った時、椿と葵の驚きの声が聞こえるが、この際無視する。
「織崎の雑魚を倒した所
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