暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第2章:埋もれし過去の産物
第47話「立ち直って」
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いるわ。無理しないで。」

「...ありがとう。」

  葵が僕を庇うように王牙の武器群を弾き、それを椿が弓で援護する。
  その間に僕は霊力を編んで術式を編み出す。

「行け....!“霊撃”!」

  霊力による衝撃波。それを武器群の合間を縫って王牙に迫る。

「ガッ...!?」

「(...浅い!)」

  あっさりと被弾した。
  しかし、ダメージはほとんどなく、今の隙では葵も突貫できなかった。

「っ、優輝!後ろ!」

「....ああ!」

「はぁっ!」

  後ろからの気配に対して、僕は剣形態のリヒトと杖形態のシャルを振う。
  二つのデバイスにより、織崎の後ろからの攻撃を逸らす事に成功する。

「あいつのように、死んで償えとは言わない。...だが!少しは死んでしまった彼女の痛みを知って反省しろ!!」

「織崎ぃ....!!」

  自分勝手すぎだろ、それは....!

「優輝!」

「椿!葵!そっちは任せた!」

  どちらかを疎かにする訳にはいかない。
  織崎は言うまでもなく、王牙は殲滅力とかは高いからな...!

「リヒト!カートリッジは!?」

〈...六発だけです。しかし、マスターの体を考えると三発が限度です。〉

「...少ないな...!」

  記憶が曖昧になる前...つまり緋雪がまだいた時は三ダースだったのに...!
  これは、何がなんでも外せないな...!

「喰らえ!」

「っ...!」

  飛来する魔力弾。それを僕は回避する。
  ...本来なら、切り裂くと同時に魔力弾の魔力を吸収するのに、それができない...!

「(戦闘の条件は...以前の模擬戦よりも格段に厳しい...!)」

  魔法は使えない。体も無理できない。
  デバイスはシャルも使ってるけど、生憎霊力しか使えない。
  火力不足どころか全てにおいて不足している...!

「(だが、技術においては...!)」

  途轍もないパワーとスピードで振り下ろされるアロンダイトを、僕はリヒトとシャルで器用に滑らすように受け流す。
  僕のすぐ横にアロンダイトが振り下ろされ、地面が抉れる。
  それに構わず、僕はアロンダイトを踏みつけるようにし、リヒトとシャルを振う。

     ―――ギィイイイン!

「固い....!」

「この...!」

  しかし、その攻撃は織崎の肉体に阻まれ、僕はすぐさま飛び退く。
  バインドが寸前までいた場所に仕掛けられ、織崎は体勢を立て直す。

「(元々火力不足なのは分かってたけど、シャルの斬撃はリヒトよりも手応えが固すぎた...!確か、織崎の特典は死因となった攻撃は効きにくくなる
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