第2章:埋もれし過去の産物
第47話「立ち直って」
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いるんだ!妹が死んだって言うのに!!」
「よくも嫁の一人を見殺しにしやがったな!モブ野郎が!」
織崎と王牙の二人とエンカウントして、なぜかこんな事を言われた。
...いや、まぁ、会ったのは偶然なんだけど...なんでイチャモン染みた事言われるの?
しかも今回ばかりは二人の意見が合致してるみたいだし。
「平気?見殺し?何言ってるのかしら?」
「気にしたら負けだよかやちゃん。都合のいい解釈しかしてないだろうし。」
椿と葵も呆れてる。
正直僕も相手してられないんだが。体は完全に治ってる訳じゃないし。
「皆泣くほど悲しんでいる中、お前だけ平気だっただろう!それでも兄なのか!?」
「緋雪の代わりにてめぇが死ねばよかったんだよ!」
...口々に言ってくれるな...。
「『....はぁ、葵。近所迷惑になるから結界張っておいて。』」
「『分かったよ。確かにうるさいもんね。』」
霊力を使った魔法での結界と同じような結界を張る。
「...僕は、もうとっくに泣いて悲しんださ。助けたかったし、悔しかった。....でもな、あいつは...緋雪はその悲しみを引きずらないようにって、僕のためにメッセージを遺してくれたんだ。だから、いつまでも悲しんでられないんだよ!」
きっぱりと、僕は二人に言い切る。
「平気でいられる?見殺しにした?...はっ!そんな奴がいるなら、ぜひともぶん殴ってやりたいぐらいだよ!....テキトーな事言ってんじゃねぇぞ!!」
「っ.....!」
大事にしていた家族なんだ。喪えば悲しいに決まっている。
...なのに、なにを根拠にそんな事を言えるんだ?こいつらは...!
...そんな想いを込めて強く言ったからか、織崎は怯んだ。
だが、王牙は何も分かっていないらしく、より苛烈になった。
「うるせぇうるせぇうるせぇ!!責任とっててめぇも死ね!!」
「っ!!」
すぐさま飛び退く。
すると、さっきまでいた場所に剣が突き刺さる。
「...何をしているか分かっているのか?これで僕を殺せば立派な殺人だぞ!!」
「はっ!言ってろ!一応非殺傷にはしておいてある!...痛い目でも見とけ!!」
...言葉の綾ってだけで、本当に殺す気ではないみたいだな。
だが、それとこれとは別だな。王牙は“殺し”とかに関して意識が薄いみたいだし。
「(魔力は使えない。体も無理できない。....使えるのは、霊力だけ!)」
「優ちゃん!」
飛んでくる剣や槍を避け、そう思考する。
避けきれなくなって、霊力強化した手で逸らそうとして...葵に庇われる。
「....今は私達も
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