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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜アルノール家の威光〜
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……ッ……!―――殿下はそれでよろしいのですか!?エレボニアの多くの領地がメンフィル所か、資産凍結を行い、帝国を混乱させたクロスベルの手にまで渡り、挙句の果てには殿下自身が祖国であるエレボニアではなく、皇城爆撃等の数々の卑劣な行為を行ったメンフィルで一生を過ごして骨を埋める事になり、更には殿下のお相手までも勝手に決められたのですぞ!?」
アルフィン皇女に怒鳴られて表情を歪めた後アルフィン皇女に反論した。
「メンフィルとの外交問題はわたくしがユミルに滞在した事で起こった事なのですからわたくしに異存はありません。それにわたくしの降嫁相手であるリィンさんは”一人の女”として愛していますから異存もありませんし、わたくしが嫁ぐ事でメンフィルに対する賠償を少しでも緩くし、メンフィルより多大な金銭や復興物資を受け取る事ができる上瓦礫の山と化したバルヘイム宮の修繕費の半分以上を請け負って頂けるのならばむしろ望む所です。そもそもそんな事になってしまった”一番の原因”は内戦を引き起こした貴方達―――”貴族連合”ではありませんか!」
「…………………………」
「お、皇女殿下……」
そしてアルフィン皇女の正論を聞くとログナー侯爵は領邦軍の兵士達と共に辛そうな表情で黙り込み
「かしこまり……ました……殿下の仰る通り……内戦を引き起こした元凶であり……そちらのシグルーン中将の言う通り……一時は逆賊にまで成り下がった私達に……反論の余地はありません……傲岸不遜にも反論をした事……お許しください……ッ!」
やがて悔しさのあまり涙を流しながら身体を震わせて頭を深く下げた。
「ならば、内戦が終結次第”戦争回避条約”を護る為にも”ルーレ”を始めとしたメンフィルが指定するノルティアの領地をメンフィルに差し出すのですね?」
「はい…………ッ!」
「それと……もし、メンフィルが定めた期間に内戦が終わらず、メンフィルとクロスベルが侵攻して来た場合は抵抗せずに降伏してください。―――これはエレボニア皇族としての”勅命”です。」
「なっ!?」
アルフィン皇女の命令を聞いたログナー侯爵は驚き
「……シグルーン中将閣下。お手数をかけ、大変申し訳ありませんがノルティア州の貴族達が無血開城した際はログナー侯を始めとした貴族達、そして領邦軍の兵士達の命は取らないようにメンフィルとクロスベルに取計らってくれるようにリフィア殿下に伝えて頂けないでしょうか?お願いします……!」
「で、殿下……」
「そ、そんな……」
「ア、アルフィン皇女殿下が他国の将軍に頭を下げるなんて……」
アルフィン皇女はシグルーンを見つめて頭を深く下げ、その様子を見ていたログナー侯爵や領邦軍の兵士達は信じられない表情で見つめていた。
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