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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第102話
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ナー侯爵がルーレ方面を見つめていた。

「こ、侯爵閣下!」

するとその時慌てた様子の領邦軍の兵士が現れ、ログナー侯爵は振り向いて静かな表情で問いかけた。



「なんだ、騒々しい。」

「ほ、報告に上がりました!ラインフォルト本社ビルが襲撃され、ハイデル様が拘束された模様!!」

「なに……!それは確かか!?」

「ハ、ハッ……!また、アンゼリカお嬢様が機甲兵部隊を率いてこちらに進軍してきているとのことです!おそらく命令を無視している一部の兵士が決起したのだと……」

「くッ……―――あの馬鹿娘が!!」

報告を聞いて唇を噛みしめたログナー侯爵は声を上げた後その場から立ち去ろうとした。



「おや、どちらに行かれるんで?」

その時エレベーターの近くにいたヴァルカンがログナー侯爵を呼び止めた。

「おぬしは……」

「いよいよ娘さんと決着をつけるわけですかい?わざわざ来たんだ、加勢させてもらいますぜ。」

「フン、手出しは無用だ。今回に限っては貴族連合もメンフィルも関係ない……あの愚かな放蕩娘に父として教育を施すまで!おぬしはノルド方面の第三機甲師団かユミル方面のメンフィル軍に備えて待機しているがいい!!」

ヴァルカンの申し出を鼻を鳴らして蹴ったログナー侯爵はヴァルカンを睨んで指示をし、兵士と共にエレベーターに乗り込んだ。

「ハハ……熱いねぇ。嫌いじゃないぜ、そういうの。」

ログナー侯爵が乗り込んだエレベーターを苦笑しながら見つめていたヴァルカンはアンゼリカ達が進撃して来るルーレ方面を見つめた。



「親子喧嘩に水を差すのも何だが……―――ま、せいぜい利用させてもらうとするか。」

ルーレ方面を見つめたヴァルカンはある決意を胸に抱いて口元に笑みを浮かべて呟いた。





数刻後――――



数刻後”黒竜関”の上空に到着したカレイジャスは互いに対峙する領邦軍を見守っていた。

(ゴクッ……)

「まさしく一触即発か……」

「いつ戦端が開かれてもおかしくないって感じね。」

「アンゼリカ先輩……」

リィン達が甲板からアンゼリカ達の様子を見守っていると砦に動きが起こった。



「姫様、砦に動きが……!」

「……あれは…………」

砦の門が開くと真紅の”ヘクトル”が”ドラッケン”を引き攣れて姿を現した!



「―――聞こえるか、我が娘アンゼリカ・ログナーよ!!」

「父上か……!」

「ハイデルを押さえ、ここまで辿り着いた事は素直に褒めてやる!だが、これ以上お前を調子付かせるつもりはない!これまでの数々の不始末を合わせ、この父が自ら鉄槌を下してやろう!」

「こ、侯爵閣下……!」

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