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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第98話
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〜ルーレ市・ドヴァンス食堂〜



「アリサ君……」

アリサから返って来た予想外の答えにアンゼリカは驚いた様子でアリサを見つめていた。

「軟禁されている母様だってできるならこの手で助けたい……お願いです、アンゼリカさん。せめて私だけでも協力させてくださいませんか!?」

「アリサ……」

「……ふふ、水臭いことをいうものではない。」

「わたくしたちも、この状況を見過ごすわけにはいきませんわ。」

「私も……アリサとみんなの”仲間”だから。」

「ふふっ……」

「頼もしいお言葉ですわね……」

それぞれ協力を申し出るリィン達をサラ教官とシグルーンは微笑ましそうに見守っていた。



「みんな………」

「それに、前回の実習で先輩は俺達を手伝ってくれました。そのせいでお父さんの怒りに触れ、学院を停学させてしまった……その借りを返すチャンスを俺達にくれませんか?」

「……ふう、あれについては君達のせいじゃないさ。父に対して意地を張りたかった――――ただそれだけのことなんだが。……と言っても聞くような君達じゃないか。」

リィンの決意に満ちた表情を見たアンゼリカは溜息を吐いた後苦笑した。



「アンゼリカさん……」

「―――君達の助力有難く頼らせてもらおう。私達の親子喧嘩とアリサ君の母上の解放にどうか力を貸してくれたまえ。このルーレの問題を無事に解決するためにも。」

「はいっ……!」

こうしてリィン達はアンゼリカに協力することとなり……食堂に用意された通信端末で一度、状況の報告を兼ねてトワに連絡をとることにした。



「よかった、リィン君達。無事にアンちゃんと合流できて……」

「しかし、なんだいその格好は?」

「フフ、なかなか似合うだろう?私の完璧かつ華麗なる変装を君達にも披露したかったな。」

「もう、アンゼリカさんったら。」

いつもの調子で通信相手であるトワとジョルジュに話しているアンゼリカの様子をアリサは苦笑しながら見守っていた。



「とにかく俺達は、このままアンゼリカ先輩の手伝いをするつもりです。ルーレを貴族連合の支配から解放する為にも。」

「うんっ、わかったよ。わたし達も出来る限り協力するね。それで、イリーナ会長の居場所の方はわかったの?」

トワの質問を聞いたリィン達は顔を見合わせてアンゼリカを見つめた。



「そう言えば、昨日の通信で……」

「アンゼリカさん。母が監禁されている”アイゼングラーフ号”は一体どこに……?」

「おや、何故イリーナ会長が”アイゼングラーフ号”にいる事を君達が……―――ルーレの北の郊外にある”ザクセン鉄鉱山”―――その貨物ホームには現在。”アイゼングラー
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