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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第98話
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〜ザクセン山道〜
「!あれは……」
「メンフィル帝国軍……!」
「……ユミル防衛の為にこんな所にまで兵を配置しているなんて……」
「お兄様……」
「兵士や戦車もそうだけど、”機甲兵”もいっぱいいるわね……」
アイゼンガルド連峰に向かう道にいるメンフィル兵達や機甲兵達を見たアンゼリカやラウラは真剣な表情をし、リィンは複雑そうな表情をし、その様子を見たセレーネは心配そうな表情をし、ゲルドは静かな表情で呟いてメンフィル軍を見つめた。
「国境ギリギリまで防衛部隊を配置しているなんて、ノルティア州の領邦軍を挑発している行為としか思えないのだけど?」
サラ教官は厳しい表情でシグルーンに問いかけた。
「私に苦言を申されましても困りますわ。サラ殿もご存知の通りユミルの防衛部隊を指揮しているのはエフラム皇子殿下達です。私達――――リフィア皇女殿下の親衛隊は殿下も含めてユミル防衛の件に一切関わっておりません。それにメンフィル軍はあくまで”自分達の領地”を守護しているだけの上エレボニア帝国とは戦争状態……”敵国”による自国領の襲撃を警戒して国境に軍を展開する事のどこが悪いのですか?しかもユミルは既に貴族連合によって2度も襲撃されているのですよ?”3度目”がないと保証できるのですか?」
静かな表情で答えたシグルーンは真剣な表情で反論し
「…………っ!」
シグルーンの正論に対する反論ができないサラ教官は唇を噛みしめた。
「……確かにシグルーン中将閣下の仰る通りだね。貴族連合がメンフィル帝国に今までした事を考えれば、メンフィル帝国が”四大名門”の本拠地と隣接しているルーレを警戒してこんな露骨な真似をしてきても仕方ないよ。父が先走ってメンフィル軍に戦闘を仕掛けなければよいのだが……」
「アンゼリカさん…………」
重々しい様子を纏って呟いたアンゼリカの様子をアリサは複雑そうな表情で見つめた。
「あら……フフ、お久しぶりですね。」
するとその時上空からペガサスに騎乗した女性騎士がペガサスをリィン達の前に着地させた。
「!あ、貴女は確か……!」
「えっと……ターナ皇女殿下の親衛隊の隊長のシレーネ様……ですわよね?」
女性騎士―――シレーネの登場にリィンは驚き、セレーネは不思議そうな表情で尋ねた。
「フフ、覚えて頂いて何よりです。―――久しぶりね、シグルーン。」
「ハッ!シレーネ将軍閣下も壮健のご様子で何よりです!」
シレーネに微笑まれたシグルーンは敬礼をした。
(?どうしてシグルーンさんはあの人にはアルフィン皇女に接しているような態度で接しているの?)
(……親衛隊の副長である彼女からしたら、所属は違えど
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