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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第97話
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「ん〜、やっぱり新しい女の子はいいねぇ♪クンクン……ん……この香水は確かエマ君がつけていたやつだったかな……?」
「えっと……?どうして私を抱きしめているの?」
アンゼリカに抱きしめられたゲルドは戸惑いの表情をし
「フフッ、これが私なりの愛情表現なのさ♪」
アンゼリカは心の底から嬉しいかのような表情を見せて答えた。
「ハハ……」
「そう言う所も相変わらずのご様子である意味安心しましたね……」
その様子を仲間達と共に冷や汗をかいて見ていたリィンとセレーネは苦笑した。その後席についたリィン達はアンゼリカにルーレに来た事情を説明した。
「そうか………それでわざわざここまで来てくれたのか。フフ、やれやれ。『こちらは気にするな』というのは逆効果だったかな?」
「ええ、当然でしょう。」
「でも……街の状況はやはりよくないみたいですね。RF社もハイデル取締役に完全に牛耳られたみたいですし。」
「ああ、市内の工場も半数近くが操業停止している。稼働している工場も貴族連合の軍需物資のために操業させられているようだ。それと機甲兵の生産も行われているみたいだね。」
「………………」
(アリサ……大丈夫〜?)
アンゼリカの話を聞いて暗い表情をしたアリサを見たミルモは心配そうな表情でアリサに念話を伝えた。
「市民の間でも貴族への不満が高まっているみたいですし……」
「それを何とかする為にレン姫の許を離れたというわけですか。」
「ま、概ねそんなところさ。この地を治めるログナー家の一人娘としてできることはないかと思ってね。今はルーレ市や領邦軍の中で協力者を集めているというわけさ。」
「なるほど……ユーナやドヴァンスさんもその中の一人と言う訳ですね。」
「ふむ、領邦軍にも支持者がいるというのは幸いですね。」
「ええ、さすがはアンゼリカ先輩ですわ。」
アンゼリカの話を聞いたアリサは納得し、ラウラとセレーネは口元に笑みを浮かべた。
「もしかして、街に入る時に取りなしてくれた見張りの兵士も?」
「ああ、私の知り合いと気付いてとりなしてくれたんだろう。まあ、それでも当然、大多数は父の味方だがね。……今回の帝都の占領とメンフィル帝国領であるユミルに2度襲撃した件とメンフィル帝国の貴族の子女であるエリス君を誘拐した件―――言語道断だが、父もどこか後ろめたく思っているようでね。」
「ログナー侯爵が………?」
「それは……意外ですね。四大名門の一人だから、貴族連合の中核のはずですが。」
アンゼリカの話を聞いたアリサとリィンは目を丸くした。
「革新派はともかく、皇帝陛下に対する忠誠心は決して低くはなかったからね
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