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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第96話
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状況を推測したサラ教官はシグルーンに尋ねた。

「ええ。領邦軍によるケルディック要塞への襲撃が始まった際は街に残す防衛部隊が遊撃士協会と連携して市民達の避難誘導や救助を最優先に行うとの事ですわ。なお、防衛部隊は1個大隊程残し、レオンハルト少佐がケルディックに残って防衛部隊を指揮するとの事です。」

「レオンハルト教官が……!」

「………”結社”で猟兵達を指揮していたあいつなら猟兵達の行動パターンとかもある程度予想できるでしょうから、猟兵達を相手にするにはうってつけの人材ね。」

シグルーンの説明を聞いたリィンは驚き、サラ教官は納得した様子で呟いた。



「シグルーン様……もし、ゲルドさんの予言通り貴族連合が雇った猟兵達によるケルディックの焼き討ちがされた場合、メンフィル帝国は”期間以内”にエレボニア帝国に再び攻めてくるのでしょうか……?」

「あ…………」

「それは…………」

セレーネの問いかけを聞いたリィンは呆け、ラウラは複雑そうな表情をし

「皆様には辛い答えでしょうがさすがに”焼き討ち”と言った余りにも卑劣すぎる暴挙は見逃せませんわ。―――レン姫も仰った通り、その際はオリヴァルト皇子かアルフィン皇女に予め連絡して貴族連合が作ったメンフィル帝国に対するエレボニア帝国の”罪”を償わせる機会を与えますので、すぐには攻め入りませんわ。」

シグルーンは静かな表情で答えた。



「そ、そんな……焼き討ちされるって前もって教えてもらっているのに何故ですか!?」

シグルーンの答えを聞いたアリサは辛そうな表情で反論したが

「―――アリサさん。ゲルドさんの警告はあくまで”予言”……予言が当たらないという可能性も一応考えられますから不確かな情報ですし、そもそもゲルドさんはエレボニア帝国に所属している訳ではありません。メンフィルはあくまで”ゲルドさん個人の警告”として受け取り、念には念を入れて先程説明した対策を取っているのです。」

「………………」

シグルーンの正論を聞くと黙り込んだ。

「ゲルドの”予言”は今の所全部的中しているけど、”国として”はあっさり信じる訳には行かないでしょうね…………さっき聞いた対策を取っただけでも正直、”奇跡”に近いわ。」

「ええ……しかもゲルドさんは身元不明の上記憶喪失……普通に考えればそのような経歴を持つゲルドさんの”予言”は”妄言”として受け取られる可能性が非常に高いですわ。」

サラ教官とセレーネはそれぞれ複雑そうな表情をした。



「………………あの時私はケルディックの一番偉い人――――プリネに私が”見えた”ものを言ったけど……無駄だったの?」

「いや……少なくてもゲルドの”予言”で犠牲になるケルディックの人達を一人でも
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