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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第95話
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「ご隠居、それは……?」
「ルーレ西側の”スピナ間道”―――あそこには小川が流れておってな。ワシも昔はよくそこで釣りをしておったもんじゃが……その川の源流は、ユミルの山麓方面にあっての〜。」
「え……」
「もしかして……ユミル方面からボートで潜入するということですか?」
ガイウスの問いかけに答えたグエンの話を聞いたエリスは目を丸くして呆け、すぐに察したリィンは尋ねた。
「フフ、そういうことじゃな。かなり急な場所もあるから注意は必要じゃろうが……そのルートならば、気付かれずに街の近くへと出られるはずじゃ。」
「なるほど………それは見込みがありそうだ。」
「さすがに小川からの侵入や襲撃は想定していないと思いますわ。」
グエンの説明を聞いたラウラとシグルーンは納得し
「あはは、なんかスパイ小説みたいで楽しそー!」
「お前が言うな、お前が……」
無邪気な笑顔を浮かべるミリアムにユーシスは呆れた表情で指摘した。
「そうと決まればいったんユミル方面に向かうことにしましょう。」
「ボートで行くとなると人数を絞る必要もありそうね。」
「お祖父様、いい知恵をありがとうございます……!」
「な〜に、他でもない可愛い孫娘のためじゃ。それに、可愛くない我が娘に恩を売るのも悪くあるまい。ワシの遊びの一番弟子であるアンゼリカちゃんも助けてやりたいしのう。」
「お祖父様……」
「フフ……とても優しい人ね。」
グエンの優しさを知ったアリサとゲルドはそれぞれ微笑んだ。
「皆さん………どうかお気をつけて。」
「……僕達もできればついて行きたいけれど……艦の運用を考えるとやっぱり君達に任せるしかないだろう。」
「アンちゃんたちのこと……どうかよろしくお願いするね!私やジョルジュ君……それとクロウ君のぶんも!」
「ええ―――任せてください!」
そしてリィンは潜入メンバーにアリサ、ゲルド、セレーネ、ラウラ、シグルーン、サラ教官を選んだ後一旦ユミル山麓へと向かい……用意したボートを小川に下ろして、ルーレ方面へ下っていったのだった。
同日――――11:00
〜スピナ間道〜
「なんとか見つからずにここまでこれたわね。思った通り、こちら方面は領邦軍の警戒も薄いみたいだわ。」
「こちらの方角には正規軍の中でも有力な機甲師団もいませんし、それにメンフィル軍がルーレに攻めてくるとしてもザクセン山道でしょうし、そちらからの襲撃を警戒しているのだと思いますわ。」
「あとはどうやって市内に潜りこむかだな。」
「シグルーン様とゲルドさん以外のメンバーであるわたくし達は領邦軍に指名手配をされて
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