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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第95話
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も心配だな……」

「先輩は気にするなと言っていたが……」

「うん……さすがに見過ごせないね。」

「みんな……」

「……ありがとう。」

Z組の面々の決意を知ったトワは嬉しそうな表情をし、ジョルジュは静かな笑みを浮かべて感謝の言葉を送った。



「ふむ―――行くのね?帝国北東部……”ノルティア州”へ。」

「―――ええ、アンゼリカ先輩も休学しているとはいえトールズ士官学院の一員です。苦境は放っておけませんし、アリサのお母さんの事もあります。」

「リィン……」

「俺達に何ができるかまだ判らないけれど……行こう―――”黒銀の鋼都”ルーレへ!」

こうしてリィン達は、アンゼリカとアリサの母・イリーナ会長の状況を調べにルーレ市に潜入することにした。しかし目的地は、四大名門の一角”ログナー侯爵家”の本拠地―――やるべき事を終え、万全な準備をしてから潜入する事にし、全てを終えたリィン達はブリーフィングを行い始めた。


ルーレへの潜入においては、やはり強力なノルティア領邦軍の本拠地であるのが最大の障害であり……いくらカレイジャスでもそのまま近づくのは危険だった。そこでリィン達は―――ノルド方面にいる”ある人物”のアドバイスを貰う事にした。



12月21日―――



〜カレイジャス・ブリッジ〜



「―――ふむ、どうやら滞りなくノルティア州には入れそうじゃの?」

モニターに映っている人物―――グエン・ラインフォルトはリィン達に問いかけた。

「はい、お祖父様。問題はどうやってルーレ市へ入るかなんですけど……」

「さすがに空港を使うわけにはいかないもんね。」

「とはいえ、街道も街からはほとんど丸見えだ。」

「正直、カレイジャスを降ろすいい場所が無いみたいなのよね。」

「ユミルの山道からルーレへと続くザクセン山道を降りる手も考えたのですが………」

アリサ達と共にルーレに潜入する方法を考えていたエリスは複雑そうな表情をし

「……ユミルはグエンさんもご存知の通りメンフィル軍による厳戒態勢に入っている影響で、ザクセン山道に降りる所までメンフィル軍が展開されている為、領邦軍もメンフィル軍による襲撃を警戒しているでしょうからザクセン山道方面からの潜入も厳しいという結論が出たのですわ。」

セレーネは疲れた表情でエリスの説明を捕捉した。



「そこでグエンさんに知恵を借りられないかと連絡したんですが……何か、いいルートを知っていたりはしませんか?」

「フフン、ワシを頼ったのはなかなか良い判断じゃ。それならちょうどいい場所を知っておるぞい。」

リィンに尋ねられたグエンは自慢げに答えた後リィン達が期待していた言葉を口にした。

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