機動戦艦ナデシコ
1336話
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て扉を開く。
部屋の中には、6人の人間がソファに座って待っていた。
ただ、1人はアカツキで、自分は仲介役だという立場を示す為か、1人だけ離れた場所に座っている。
……へぇ、てっきり会議室のような場所に通されるかと思ったら、リビングといった感じの部屋だ。
椅子ではなく、ソファが用意されている辺り中々に小洒落たセンスの持ち主がいるらしい。
「ようこそ、シャドウミラーの皆さん。私達は貴方達との出会いを歓迎します」
ソファから立ち上がった人物が、笑みを浮かべてそう告げてくる。
髪を短くしている黒人で、年齢は40代か? その辺で、自分に自信を持っているというのが見て分かる。
ただ……この男、恐らく……
「私は連合軍総司令のグリューノ・ブルスといいます」
笑みを浮かべてそう告げてくる男。
やっぱりな。所作に訓練された様子があったから、もしかしてとも思ったが。
普通、こういう時は連合軍ではなく連合政府の方が代表として挨拶をするのが一般的だろう。
そうならないという事は、恐らく力関係として連合軍の方が連合政府よりも上だと見るべきか。
本来なら連合軍は連合政府の一員といった感じなのだが、武力を直接手にしているだけに、大きな影響力を持っていてもおかしくはない。
それに現状木星蜥蜴という侵略者の存在がある以上、どうしても連合軍の力は必要であり、その関係か。
連合政府の代表や他の面子の紹介が終わり、次にアカツキが口を開く。
「ネルガルの会長をやっているアカツキ・ナガレです。一応この場にはいますが、僕はあくまでもこの件の橋渡し役という事で、発言は基本的にしません。何か意見を求められた時のみ発言させて貰います」
アカツキの件については、既に話が通っているので特に何も言わずに皆が頷く。
そして、続けてこっちの番になる。
「シャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。こっちはシャドウミラーの政治を司っているエザリア・ジュール。同じく政治家の雪広あやかと、那波千鶴」
俺の紹介で3人が挨拶をしていく。
……へぇ、エザリアやあやか、千鶴の紹介をした時、一瞬だがグリューノの目に侮る色が浮かんだな。
どうやら典型的な軍人らしい。
まぁ、それはナデシコ世界の事だから俺は何を言うつもりはないが、それでもこれからの関係に一抹の不安を抱くには十分な出来事だった。
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