機動戦艦ナデシコ
1336話
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ないってのは多分向こうも知ってるんだろうが……これも形式か。
そのまま移動すること十数分。やがてサツキミドリ2号の中でもかなり大きな建物へと到着する。
もっともかなり大きな建物であって、最も大きな建物ではないのだが。
多分誰に対するものかは分からないが、カモフラージュのようなものだろう。
にしても、この男……運転が上手いな。
タイヤで走る車なのに、殆ど震動とかを感じない。
これは、純粋にあの運転手の運転の上手さ故だろう。
もしかして本当に本職の運転手なのか? つまり、あの筋肉ムキムキの身体はこの運転技術に使う為に必要とか?
そんな馬鹿な事を考えていると、車のドアが開く。
「お疲れ様でした。すぐに会談の場所へと案内しますか? それとも、少し休んでから?」
……へぇ。予想以上に連合軍と連合政府のお偉いさんは俺達に対して気を使っているらしい。
ネルガルから渡った報告が色々と役に立った……といったところか?
エザリアから、どうするの? といった視線を向けられるが、どうするかというのの答えは決まっている。
「このまますぐに会談を行う」
「分かりました」
そもそも、シロガネからこの建物にくるだけで疲れるような事はない。
向こうに取っては打ち合わせとかをする為の時間といった配慮なのかもしれないが、その辺はニヴルヘイムで終わっているし、大本はエザリアに任せてある。
そうして俺達は建物の中を進み、やがて通路の途中で警護の軍人数人と合流した。
「その、そちらのヘルメットを被ってる方々は……」
挨拶を済ませると、軍人達のリーダーっぽい人物が尋ねてくる。
「気にしないでくれ。こっちの護衛だ」
「そう、ですか? 分かりました。ですが、今回の会談では護衛の方々は外で待っていて貰うことになっているのですが」
「だろうな。その辺は分かっている。……イザーク」
俺の言葉に、イザークは表情を変えずに頷きを返す。
元々護衛として付いてきただけに、特に異論はないのだろう。
そうしてイザークと量産型Wは俺達から少し離れ、そのまま廊下を進み……やがて扉の前に護衛の軍人数人が待機している場所へと到着する。
「イザーク」
「分かっている、何度も言うな」
俺の言葉に従い、イザークは量産型Wと共にその扉の前に立つ。
右側がナデシコ世界の軍人、左側がイザーク達といった具合に。
「では、私はここで失礼させて貰います」
ここまで俺達を連れてきた筋肉男が、深々と一礼して去って行く。
何だかんだとあったけど、見掛け以外は気の利く奴だったな。
特に何か妙な真似をする様子もなかったし。
「じゃあ、行くか」
そう呟き、エザリア、あやか、千鶴が頷いたのを見
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