機動戦艦ナデシコ
1336話
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円とイザークの模擬戦を見て妙な真似をするとは思えないが、一応その辺はきちんと注意しておく。
その言葉に全員が頷くのを見て、俺達はブリッジから出るのだった。
「失礼します。シャドウミラーのアクセル・アルマー代表でしょうか?」
シロガネから降りると、黒服を着た男が1人丁寧な仕草で聞いてくる。
……丁寧な仕草ではあるんだが、見た目が筋肉ムキムキの身長2mオーバーという、明らかに堅気じゃないだろって男だ。
目の鋭さも、目の前の男が荒事に慣れているという事を示している。
「そうだ。そっちは?」
「失礼しました。私は地球連合政府から遣わされたタツナカ・リュウゾウと申します。皆さんを会談の場所まで案内するように、と」
見た感じ、別にこっちを威圧するような仕草や態度って訳でもないし、何か企んでるって訳でもなさそうだ。俺の念動力も落ち着いてるし。
いや、そもそもこの世界で俺に対して危険を感じさせるような何かがあるかどうかは……と思うも、古代火星文明の遺産の存在を考えれば、あながち無敵って訳でもないんだろう。
「分かった、頼む」
こうして俺達はタツナカと名乗った黒服の男に案内され、ドックを出て行く。
ドックの中を歩いて思った事は、人の姿がないという事だった。
少ないではなく、皆無。ゼロ。全く存在しない。
シロガネの係留についての作業とかをやる必要がある以上、完全に無人って訳ではないんだろうが。
「人が少ないわね」
俺と同じ感想を持ったのか、エザリアが周囲を見回しながら呟く。
即座にその言葉に反応したのは、当然のようにタツナカ。
「はい。皆さんの存在は出来るだけ隠すようにとの事ですので、そのように手配させて貰いました。それに、今このサツキミドリ2号には連合軍や連合政府の上層部の方々が来ています。その方達の件もありますので」
「なるほどね」
一応その説明に頷くエザリアだったが、そもそもニヴルヘイムがサツキミドリ2号の側に待機していた状態でそんな事を言っても説得力に欠けるような……
まぁ、それを分かった上でもやらなければならない事はあるのだろうが。
用意されていた車は、何と言えばいいのか長い車だった。
確か高級車だよな、これ。名前は忘れたけど。
いや、そもそも俺の知ってる高級車がナデシコ世界でもあるのかどうかは分からないが。
いっそ影のゲートを使って転移してしまえば手っ取り早いんだが……何事も形式ってのが大事なんだろう。
そのまま長い車に乗り、先程の男が運転をして移動していく。
どうやら運転手も兼ねていたらしい。
あの体格なんだから、てっきり護衛とかそういうのだと思っていたのに、これは完全な予想外だった。
いや、俺達に護衛がいら
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