パーツ・ウォウBクラス:ディスク・2時間目 改訂版
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り、ディスクをリリースして渚達の陣地に向かわせたんだ。そろそろタッチダウンする頃合だろう。
今後の戦展開を面白くする為と軽い時間稼ぎも兼ねて、王候補組の現時点での評価や注意点を言っておくか。カルマも何か言いたげだし。
「まさか、加速させた炎牙を押し返して仲間を守るとは思いもしなかった。渚、+60点だ」
「ホント、小動物のメスの割にやるね。渚君」
まず俺が渚に対して良かった点を口にすると、意外なことにカルマが口にしたのも渚のファインプレーに対する賛辞だった。何故か小動物のメス扱いだったが……。
「たださぁ、ディスクみたいな戦は個人の攻防能力や技術よりチームワークやチーム戦術が重要なんだよねぇ」
「カルマの言う通り、相手の動きに注意して戦を進められる広い視野と戦術眼がなきゃ、個人能力が高くても宝の持ち腐れだ」
俺がそう告げると同時に審判の烏間先生がタッチダウンの合図であるホイッスルを鳴らした。すると、渚に視線が釘付けになってた奴らが一斉に渚達の陣地に視線を向ける。当然、そこにはタッチダウンに行かせた有希子がいた。
「仲間の予想外の活躍に意識を持って行かれて動けなくなるとか、アホとしか言い様がないね。そんなんじゃ、王になるのも玉璽を持つのも10年早いと思うよ」
「渚が有希子のマークから逃れ、速水達の助けに入った時、1〜2秒だったけど悠馬と片岡の意識も渚に向いていた。つまり、あの時正義と岡野はマークから逃れる機会があった訳だ。
渚に守られた速水も友人みたいに時を止められた訳じゃないから、渚が炎牙を防いでいる間は自由に動くことができた。
俺やカルマ、有希子が速水や正義、岡野の立場だったら、すぐさま自分の意識を持ち直し、その隙を見逃さず、相手側からディスクを奪う様に動いてただろう。
せっかくのチャンスを見過ごすとか、本気で疑似玉璽を持つ王になる気があるのか?速水、正義、岡野、お前ら全員−60点だ」
「疑似玉璽を手にしても小動物は小動物なんだから常に気を張ってなきゃ。調子に乗ってて勝てる程俺らは甘くないよ」
俺が注意したかったことをカルマが言ってくれた為、俺は自分ならどう動いていたかを言ってみた。すると、友人を除く王候補組全員が顔を俯かせていた。もしかして、精神をフルボッコにしちゃった?
………まぁ、この程度の攻撃ならぬ口撃で折れる精神なら最初から王の資格なんて無いよな。取り敢えず、これで疑似玉璽さえあれば俺達といい勝負ができるなんて驕りもなくなっただろう。
ここからの戦は王候補組も死ぬ気で喰らいつてくるだろう。疑似玉璽を持つ王になる気があるなら。
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