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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第94話
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〜ケルディック〜
「フフッ、久しぶりだね。」
カレイジャスに戻る為に仮説空港に向かおうとするリィンは自分に声をかけた人物の方へと振り向くとフードの男がリィンに近づいてきた。
「あ、あなたは……!」
フードの男を見て双龍橋での出来事を一瞬で思い出したリィンは血相を変えた。
「どうやら覚えてくれていたようだね。光栄だよ―――リィン・シュバルツァー君。」
リィンの反応を満足げな様子で見たフードの男は口元に笑みを浮かべた。
「俺の名前を……貴方は……一体、何者なんですか?俺達や少佐を陰ながら助けてくれたようですが……何が目的なんですか?」
リィンは警戒した様子でフードの男に問いかけた。
「フフ………そう焦るものじゃない。今こそ、私の正体を明かすとしようじゃないか――――」
「え……」
そしてフードの男はフードを取り、素顔を顕わにした!
「ジャジャ、ジャ〜ン!なんと、正解はこの私だったのでした〜!」
フードの男――――トマス教官は笑顔を浮かべてリィンを見つめて言った。
「ト、ト、ト……―――トマス教官っ!?」
予想外の人物の登場に口をパクパクさせたリィンは信じられない表情で声を上げた。
「こんにちは、リィン君。うふふ、元気にしてましたか〜?」
トマス教官は陽気な口調でリィンに話しかけた。
「ど、どうしてこんなところにトマス教官が!?いや、そもそもなんで変装を……!?」
「いやー、実は少し前から私も士官学院を出ていまして〜。教官だとバレたら色々と面倒そうだったのでしばらく変装してたんですよ〜。アハッ、意外と気付かれないものですね♪」
「な、何が何だか……じゃあ、双龍橋で俺達にヒントをくれたのは……」
トマス教官の話を聞いて脱力したリィンはある事を思い出した。
「ええ、騒ぎにならないようコッソリとお手伝いしたくって。それでは、私もカレイジャスにぜひ案内してください〜。これからバンバン、皆さんの力にならせてもらいますから〜。」
「ええっ!?いきなりですか!?ま、まあ、力を貸してくれるなら心強いですけど……」
こうして、リィン達はケルディックで新たな仲間と協力者を迎えつつ……そのまま再び帝国各地の状況を確かめるために出発したのだった。
12月19日―――――
〜カレイジャス・ブリッジ〜
「さすがはカレイジャス!どこを見ても素晴らしいですね〜!いや〜、私も前々から乗ってみたかったんですよ〜!」
「あー、そうですか………」
興味津々な様子で周囲を見回すトマス教官の言葉を聞いたサラ教官は疲れた表情で答え
「え〜と、シグルーン中将閣下でしたか?
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