第16話(2章終了)
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消滅した!
「憐れなる魂よ、どうか安らかに………」
敵の消滅を確認したリースはその場で祈った。そして戦闘が終了すると全員安堵し、蓄積した疲労によりリフィア、エヴリーヌ以外は地面に膝をついた。
「くっ………む、無茶苦茶や…………!」
「信じられない………追い返せたなんて………」
戦闘が終了し、ケビンとリースは信じられない様子で呟いた。
「そ、それよりも………!」
「2人の封印石を……!」
そしてユリアとツーヤの言葉を聞いた2人はユリア達と共に立ち上がって、影の王を睨んだ。
「フフ………なかなかの見世物だった。おひねりだ――受け取るがいい。」
一方影の王は不気味な笑いをした後、自分の両手に浮かばせていた封印石をそれぞれユリアとツーヤの前に転移させた。
「「あ………」」
目の前に現れた封印石に気付いたユリアとツーヤは驚いた後、封印石を大切にしまった。
「よかった、これで………」
「ご無事でよかったです、マスター………」
「うん、そうだね………」
ユリアとツーヤは安堵の表情をし、ヨシュアはツーヤの言葉に同意した。そしてケビン達は再び影の王を睨んだ。
「フン、約束だけはきちんと守るみたいやな。単刀直入に聞く―――あんたの狙いはなんや?オレたちに何を望んでる!?」
「はは、ケビン・グラハム。あまり私を失望させないで欲しいものだ。我が名は影―――なればその真実もまたそなたらの中にのみ存在する。解るかな、この意味が………?」
「………え………」
影の王に怒鳴ったケビンだったが、不気味に笑いながら言った影の王の言葉を聞き、一瞬ある光景を思い浮かべて呆けた。
「………ケビン?」
その様子に気付いたリースは心配そうな表情でケビンを見つめた。
「フン、戯言を。思わせぶりなこと言って茶を濁そうとしても無駄やで。」
「そう、我が言の葉はすべて戯れでできている………そなたがそう思うのならば私はそういうものなのだろう。」
「ざけんな………」
影の王の言葉を聞いたケビンは暗い表情で身体を震わせて呟いた。
「フフ、そうだな。いっそ”影の王”改め、”戯言王”と名乗るとしようか?」
「ざけんな言うてるやろ!」
そして影の王の次の言葉を聞いたケビンは怒鳴って、ボウガンの矢を何度も連射して、影の王に矢を命中させた!矢が命中した影の王は地面に膝をついた。その様子をリース達は驚いて見つめた。
「ケビン………!?ど、どうしていきなり………」
「………落ち着け。それこそ”影”や。」
「え………」
ケビンの言葉を聞いたリースが驚いたその時、影の王は一瞬で消えた。
「あ………」
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