第14話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
の異変について何か知っていることはあるか?」
「な、な、何かって………き、気がついたら波止場で目を覚ましてて………ま、街に人はいないし、変な甲冑の化け物みたいなのが通りをうろついているし…………それで逃げ回ってたらこ、この城にたどり着いて………」
「なるほど、オレらと違って”拠点”の方には飛ばされなかったわけやな。しかし、目を覚ましたらすでに街がおかしくなってたか………せめて異界化する現場でも目撃して欲しかったんやけど。」
ギルバートの話を聞いたケビンは考え込んだ後、苦笑した。
「クッ………勝手なことを。」
ケビンの言葉を聞いたギルバートは忌々しそうな表情で呟いた。
「………ギルバート。あなたに一つ聞いておきたい。”身喰らう蛇”はこの件に関与しているのか?」
その時、黙って聞いていたヨシュアが真剣な表情で尋ねた。
「ヨシュア・ブライト………お前もここにいたのか………フ、フン、”結社”が関係しているはずがないだろう。何と言っても、この僕が何も知らないというのが何よりの証拠さ!」
(何の証拠にもなっていないような………)
しかし自慢げに話すギルバートを見て呆れた後、ギルバートに尋ねても無駄と判断した。
「………下っ端のあなたが言っても、説得力が全然ないんですけどね。」
「だ、誰が下っ端だ!………って、お前はツーヤ・ルクセンベール…………!」
「お久しぶりですね。話には聞いていましたが、随分落ちぶれたものですね。まあ、不相応な事を考えた結果がそうなったんですから、自業自得なんでしょうけど。」
「だ、黙れ!それより何故、エリートの僕と違って、お前のような身元も知れない奴が貴族になったんだ!」
「………あたしはただ、マスターに仕え、あたしのマスターを思う心が陛下達に伝わり、今のあたしがいるんです。………私利私欲の為に何の罪もない先生やクラム達を悲しませたあなたとは違うんです。」
「クッ、おのれ…………」
(ツ、ツーヤちゃん、なんか普段では絶対言わないような毒舌を吐いてんねんけど、一体どうしたん?)
ツーヤとギルバートの会話を聞いていたケビンは冷や汗をかいて、ヨシュアに小声で尋ねた。
(………ギルバートは元ルーアン市長、ダルモアの指示の元、彼女とミントが住んでいた孤児院への放火と、彼女達の育ての親の孤児院の院長をやっているテレサ先生が受け取った学園の福祉活動によって集まった孤児院の再建代用の寄付金を奪うように、特務兵達に依頼をしたんです。)
(あ〜………なるほどな。そりゃ、あんな態度にもなるわな………)
ヨシュアの説明を聞いたケビンは納得した様子で頷いた。
「………ケビン。彼をどうします?武装解除して拘束しますか?」
一方リ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ