第9話
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ル兄、ドルン兄………いったい何があったのさ………え……………………」
「久しぶりだな、小娘。」
「はは、そのバイザー、運送業のトレードマークなん?」
自分達を見て呆けているジョゼットにミュラーとケビンはそれぞれ声をかけた。
「…………なぁんだ、夢か。それにしてもどうせ夢ならヨシュアが出てくればいいのに………どうして軍人バカとエセ神父が出てくるんだか………」
一方ジョゼットは残念そうな表情で呟いた。
「フッ………口の減らない小娘だ。」
「一応、エセやないんやけど………」
そしてケビン達はジョゼットに状況を説明した。
「――ああもう!ヨタ話は聞き飽きたって!いったい兄貴たちをどこにやったのさっ!」
「ハア、だからさっきから何遍も説明してるやん。」
「我々も同じようにこの異空間に囚われた身………甘えの兄弟の行方など知っているはずがなかろう。」
まだ理解していない様子で自分達を睨んだジョゼットにケビンは溜息を吐いて答え、ミュラーは静かな口調で答えた。
「そ、そんな説明で納得できるワケないだろっ!そりゃあ、この場所が普通じゃないっていうのは何となくわかるけどさ………でも、さっきまでボクたち、クロスベルの上空あたりを山猫号で飛んでいたんだよ!?」
「なるほど………それで白い光に包まれたと。」
「そうだけど………ってどうして、知ってるのさ!?」
リースの言葉に頷いたジョゼットだがすぐにある事に気付き、リースを睨んだ。
「ふむ、アルセイユの時とほぼ同じ状況というわけか。違うとすれば、クロスベルがやや離れた場所にあるくらいか…………」
「で、でも地図上ではそんなに遠くないはずですよね。えっと、たしか帝国と共和国の間にある自治州でしたっけ………?」
「ああ、国際定期船でも1時間ちょいとくらいやね。ふむ………やっぱり何か関係ありそうやな。」
ティータが尋ねた話にケビンは頷いた後、考え込んだ。
「だ〜から!ボクを無視して話を進めるな!もういい!ボクは山猫号に戻る!あんたらに付き合う義理なんてこれっぽっちもないんだから!」
「で、でもジョゼットさん…………」
「………言っておくが王都はすでに異界と化した。お前達の飛行艇もいつ何時、徘徊する魔物どもに襲われるかわからない状況だ。それでも一人で行動するのか?」
「そ、それは………」
ティータの説明を続くように話したミュラーの説明を聞いたジョゼットは返す言葉がなかった。
「ま、どうしてもって言うんなら山猫号まで案内するけど………ある程度、状況が見えてくるまで一緒に行動した方がええやろ。お互い、知らない仲でもないんやし。」
「………………わかった。正直、まだ頭が混乱してどう
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