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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第89話
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ナイトハルト少佐の話を聞いたクレイグ中将は眉を顰め

「そ、それって……」

「……もしかして。」

エリオットとフィーはナイトハルト少佐の言葉から自分達が双龍橋を超える際に出会ったフードの男を思い出した



「まさか……怪しげなフード姿の男ですか?」

「ああ、その通りだが。なんだ、お前達の知り合いだったか?」

リィンの問いかけを聞いたナイトハルト少佐は目を丸くして尋ねた。

「い、いえ……知り合いというわけでは。」

「わたくし達もナイトハルト少佐のように、フード姿の殿方の”奇妙な導き”によって双龍橋を越えてガレリア要塞跡に向かう事ができたのです。」

「怪しさ満点ね。」

マキアスとセレーネはそれぞれ戸惑いの表情で答え、セリーヌはジト目になって答えた。



「ふうん……?ちょっと気になるわね。」

「……あくまで推測になりますが、皆さんにとっては”敵”ではないと思われますわ。」

眉を顰めているサラ教官の言葉にはシグルーンが静かな表情で答えた。

「ふむ―――まあとりあえずはいいだろう。今後、この双龍橋は第四機甲師団が管理する。後の事は我らに任せておぬしたちは出発するがいい。そうだ、補給の為にケルディックに寄った方がいいと思うぞ。確かおぬしらもメンフィル帝国領内での活動の許可は降りているのであろう?」

「父さん……うん。」

「物資も不足しているのでそうしようと思います。」

クレイグ中将の言葉にエリオットとトワはそれぞれ頷いた。



「今回は結果的に、正規軍と連携する形にはなったが……それでも、お前達が”第三の風”として活動するのは意義があることだと思う。陰ながら応援させてもらうぞ。」

「少佐……ありがとうございます。」

「フフ、お互い頑張りましょう。フィオナさん、またね。」

「ええ……!皆さんもお気をつけて!」

こうして――――リィン達は双龍橋を後にした。そしてそのままメンフィル帝国領であるケルディックの町に立ち寄ることになり―――物資の補給がてら町の様子などを確かめる事にしたのだった。
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