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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第88話
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新手の登場にエリオットとエリスは不安そうな表情をし、サラ教官は唇を噛みしめた。
「いい加減にしろ!これ以上は無意味なはずだ!」
リィンは司令官を睨んで警告し
「う、うるさい!お前達こそ降伏するがいい!この平民の娘を剣の錆にしたくなければ―――」
司令官はリィン達を睨んで負け惜しみを言った。
「いい加減にするがいい!」
するとその時逞しい声が聞こえ、声が聞こえた方向に視線を向けるとそこにはリィン達やフィオナにとって見覚えのある金髪の軍人がいた。
「え――――」
「あ……!」
「まさか――――」
第三者の登場にフィオナやリィン達が驚いている中、軍人は魔獣達に一気に詰め寄って、剣を振るった!
「はあああああっ!!」
軍人の一撃により魔獣達は一瞬で大ダメージを受け、消滅した!
「なああああっ……!?」
それを見た司令官が驚いたその時
「――――おおおおおっ!!」
「ぎゃんっ!!」
軍人は司令官を殴り飛ばし、壁にぶつかった司令官は気絶した!
「あ……」
その時緊張が解けたフィオナは床に崩れ落ちた。
「ね、姉さん!」
「あ、貴方は……!?」
「――――ナイトハルト教官!?」
「久しいな、お前達。」
軍人―――ナイトハルト少佐はリィン達へと振り向くと腕を組んだ。
「だが、すでに私はお前達の教官ではない。”少佐”とでも呼ぶがいい。」
「まったく、美味しい所を持っていってくれますこと。お久しぶりです。ナイトハルト少佐。」
「君もな、サラ教官。」
サラ教官は苦笑しながらナイトハルト少佐に話しかけていると、エリオットはフィオナに駆け寄った。
「姉さん、大丈夫!?」
「ふふっ……ええ、平気よ。どこも痛いところはないわ。」
立ち上がってエリオットに微笑んだフィオナはエリオットを抱きしめた。
「わわっ……」
「……ありがとう、エリオット。助けに来てくれて……今まで無事でいてくれて……本当に……本当にありがとう。」
「姉さん……グス……よかった……本当によかったよ。」
姉の温もりを感じたエリオットは安堵による涙を流した。
「Z組のみんな……サラさんに、ナイトハルト少佐も。ありがとうございます。何とお礼を言ったらいいか……」
「はは……ご無事でよかったです。」
「ふふ、お礼に今度またピアノを聞かせてちょうだい。」
「フフ、じきにこの砦も中将閣下が制圧するだろう。とりあえずは一段落、だな。」
こうして”双龍橋”の攻防は最小限の戦闘をもって幕を閉じ……リィン達は無事、フィオナを救い出すという
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