第9話 誰にも負けない思い
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と、ニヤニヤしながら海未先輩を煽っている。
「え!そ、それは穂乃果が店番でいなくなるからですよ!!」
「あ、あの--「お邪魔しま〜す」
私の言葉を遮って入ってきたのはことり先輩。
あ、あう......
「あれ?」
「お、お邪魔してます」
私は軽くあたまをさげると、ことり先輩は目をキラキラして近寄る
「え!?もしかしてほんとにアイドルに?」
「たまたま店の前を大くんと店に寄ったからご馳走しようと思って。穂むら名物穂むら饅頭!略してほむまん!」
そう言って私の前にほむまんを差し出す。
「え?大地くんも来てるの?」
「来てるよ、ほら。」
穂乃果先輩は海未先輩の後ろでまだ伸びている笹倉さんを指さす。
「あれ?大地くんどうしたの?」
「眠たいから寝ているそうです。そんなことよりことり、パソコン持ってきましたか?」
『そんなこと』で、済ませちゃっていいの!?
私の中では笹倉さんはμ'sを手伝うヒーローみたいなイメージだったけど全然違ったみたい。なんていうか......下僕?奴隷?
「うん、持ってきたよ〜。」
「ごめんね〜、いっつも肝心な時にパソコン壊れちゃうんだよね」
ことり先輩がパソコンを取り出したので私は急いでテーブルの上の饅頭とか煎餅の入った皿を手に持ってどかす。
「あ、ごめん」
「い、いえ」
「それで、ありましたか?動画は」
ことり先輩の周りに2人は集まりパソコンを眺める。
『動画』って一体なんのことなのかな?
「まだ確かめてないけど......多分ここに〜」
ことり先輩はパソコンを操作しサイトにアクセスしているようです。
「あった!」
穂乃果先輩の声と共に海未先輩とことり先輩はすこし画面に近寄る。
私も気になったので端からこっそりと覗く。
ことり先輩が開いたのはアイドルに関する全国的有名なネットでそこには先日の先輩方のダンスの動画が再生されていた。
あの時のドキドキとワクワクが再び起こり真剣になって見入ってしまった。先輩方のダンスはA-RISEとか他のプロのダンスと比べるとかなり雑でぎこちない。でも、先輩方のダンスは私を魅了させ、先輩方の想い、楽しんで踊っていることが伝わってきた。
観客席は誰もいなかった。それでも先輩方はやり遂げ、そして....学校を背負ってこれからもスクールアイドルとして活動していくのだろう。
「あ〜ごめんね花陽ちゃん。そこじゃ見づらくない?」
穂乃果先輩が気にして声をかけてくれたけど真剣に動画を見てるため全然聞き取れなかった。
.....私にはそんなことはできない。恥ずかしがり屋で引っ込み思案で何も得意なものなんてない。
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