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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十八話 オーブンでの蒸し焼きは御免こうむります。
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ンタがいないと、どうも張り合いがなくてつまらねえんですよ。また昔の様に楽しくやりましょうや」
「あんた俺を撃ったけれど、兄貴を救ってくれた。それでチャラだよ。もう恨みも悲しみもなしで、また一からやりなおそうよ」

 ベルトラム大尉はしばらく瞑目して、やおらうなずいた。

「そうですな。わかりました。及ばずながらまた一からやらさせていただきます」

 ラインハルトたち4人はほっとしたような感動したような眼でお互いうなずき合っていた。



そして数日後――。

「航海長〜〜!!!」
「少尉殿〜〜!!!」
「保安主任も通信主任も索敵主任もお元気で!!」
「お世話になりました〜〜〜!!!」
「また一緒に働かせてください!!」

 ハーメルン・ツヴァイの艦長、副長以下全員が舷側に立って手を振りながら見送る中、4人は艦を降りて、手を振り返していた。

「親愛なる航海長、保安主任、通信主任、索敵主任に、敬礼ッ!!!」

 ザイデル伍長が音頭を取り、全員がまるで元帥閣下に対してするようにビッシリと敬礼した。それに答礼を返し、手を振りながら4人はハーメルン・ツヴァイを後にした。

「どう?ラインハルト大尉。今回のこと、どう思った?」

 歩きながらティアナが話しかけた。ラインハルトはすぐには答えず、息を大きく吐くと、足を止めた。そして、3人をかわるがわる見ながら、しみじみと言った。

「俺はまだまだ人を見る経験が足りないことがよく分かった。人というものは少し会話した程度ではとても思いもつかぬ性を持っている。美点も、欠点もだ。だが、それらを含めての人なのだな」

 3人は同感だというようにうなずいた。

「今回は学ぶことだらけだった。まだまだ俺は学ぶべきことが多い。やはり一部の人間とだけ話していても仕方がないな。だが、そのためにこそ宇宙に出てきた甲斐があったというものだ」
「ええ、本当に、その通りですね」

 キルヒアイスが感慨深げにうなずいた。

「さて、俺とキルヒアイスはいったん艦隊司令部に戻る。オーディンに戻るようにと話があったようだ。フロイレイン・フィオーナとフロイレイン・ティアナは、イゼルローン要塞にとどまるのか?」

 後に述べることになるが、軍隊での女性士官の呼称は「フロイレイン」を付けることになっていることをここに述べておく。もっともまだまだそれは浸透してはいないのだが。

「そのつもりよ。今度は二人とも中尉だもの。どこかの艦の航海長かそこらへんになるんじゃない?」
「そうか。・・・名残惜しいな」

 二人は顔を見合わせて、笑った。

「何か、おかしなことを言ったか?」
「ううんなんでもないです。大丈夫。私たちはきっと会えると思いますから」

 フィオーナがにっ
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