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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十八話 オーブンでの蒸し焼きは御免こうむります。
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帝国歴482年9月2日――。
ハーメルン・ツヴァイは絶体絶命の中にいた。
機関長の調べたところによれば、機関そのものは動かせないことはないが、いわゆる「ギア」が高速用に固定されてしまっているため、初動から拘束に達するまで時間がかかり、追いつかれてしまうというのだ。
この報告をベルトラム大尉が機関長から受け取っている際、機関部所属のシュミット一等兵がある提案を持ち込んできた。それは、恒星アルトミュールの恒星爆発による恒星風を利用して一気に加速するというものだった。
だが、恒星風の起こるタイミングは過去のデータからの統計でしかないこと、効果的に恒星風に乗るためには、アルトミュール恒星に向けて自由落下し、しかも重力圏につかまれば脱出不可能という一発勝負であったため、ベルトラム大尉は一蹴してしまう。
さらに敵の艦隊に空母がいるという情報があり、そこから艦載機が射出されれば、駆逐艦等はとうてい逃げ切れないことになる。
ハーメルン・ツヴァイ会議室――。
ベルトラム大尉がシャミッソー中尉とデューリング中尉を呼び寄せていた。
「さて、君たちを呼んだのは他でもない。機関の修理に手間取っているうえ、修理しても問題あると思われる。さらに敵は戦闘艇部隊を擁していると思われる。かくなる上は軍規にのっとった処置をするほかないと思われる」
「そ、それは・・・・」
その先をうすうすわかりかけていた二人が何か言う前に、
「軍事機密の漏えいを防ぐため・・・・自沈する!!」
と、副長は宣言した。
「な・・・・!!」
シャミッソーとデューリングはやはりそう来たかという表情で顔を見合わせた。
「自爆シークエンスには上級士官3名の同意が必要である。だが、艦長と航海長が不在の今、水雷長と砲術長、そして私の3名で判断することに――」
「お待ちください!!」
デューリング中尉が待ったをかける。
「なんだ?」
「その、帝国軍の軍規上はそうかもしれませんが、現実には降伏した艦は数多くあります。ですから――」
「私は不名誉な降伏などしない!!ことに、今貴族出身の艦長、航海長、索敵主任、通信主任を欠いている現在、平民出身の我々が、反乱軍に降伏したと知れ渡ったら、なんと平民風情はだらしないのかとバカにされるのだぞ!!」
「・・・・・・・」
「重要な決断だ。今すぐにとは言わない。だが、こうしている間にも反乱軍の艦艇が接近するかもしれない。よく考えておいてくれ。いいな?」
機関室――。
■ ジークフリード・キルヒアイス
デューリング中尉が、私に報告してきた。やはり副長は自爆をするつもりだ。なんということだ。ラインハルト様、フロイレイン・エリーセルやフロイレイン・ローメルドなら絶対にそんなこと
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