第6話 ファーストライブ
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え?は、はいわかりました」
女子生徒は渋々動画撮影の準備にはいる。
彼女たちμ'sの行動は理解できない。廃校を止めたくてダンスでみんなを集める?そんな素人のダンスで人が集まると本気で思っているのかしら。
そんな思いつきの行動で廃校が無くなると?
だからあなたたちのダンスはどれだけ人を魅了できないか教えてあげるわ
そして彼.....笹倉大地といったかしら
共学化で彼がやってきた。それはまだいい、だけど何故あの子達の味方をするの?私にはそれが理解できない
俺の予想は...確信に迫ろうとしていた。
開演15分前なのに人が誰もやって来ない。穂乃果たちはステージ裏で準備をしているためこのことを知らない。
息がつまりそうなほどの静寂が空間を支配していた。
ヒデコ、フミコ、ミカ(通称ヒフミ)たちは最後の追い込みとしてビラ配りに行ってもらった。だけどその結果もあまり期待できそうにない。
穂乃果たちと出会って1ヶ月。俺にとって本当に中身の濃い1ヶ月だった。最初は学校に馴染むことで頭がいっぱいだった。俺は生きてここから卒業できるだろうか、とか友達できるのだろうか、とか。
だけど穂乃果をはじめとする海未やことりが俺を歓迎してくれた。
そして廃校を止めるためにスクールアイドルを立ち上げて、朝と夕方階段ダッシュや筋トレ、ストレッチ、ランニング、ダンス....
俺は彼女たちのために辛い練習を与えて、そして見守ってきた。
それに応えるように毎日毎日取り組む姿勢が変わり、絶対廃校を阻止するんだという彼女たちの想いが俺にまで届いた。
だからきっとライブは成功する。そう信じた。
いや....そう信じていたかったのかもしれない。
開演5分前。....今だ1人もやって来ない。
さすがにヒフミたちも戻ってきた。結果は予想通り。
万事休す........どうしようもなかった。
俺は....彼女たちに何をしてやれただろうか。
あぁ、こうなるかもしれない
心のどこかでそう思っていた筈なのに、逃げて、目をそらして、そうして来るはずのない夢を見続けていた。
「あんなに必死の彼女たちの想いが通じないなんて......」
そんな筋の通らない話があってたまるか!!!!
瞬間
始まりを告げるサイレンが鳴り響いた。
ゆっくりと幕が上がる
無音の静けさが講堂を支配する。
何も知らぬまま期待と緊張で胸を膨らましながら3人は手をつないでゆっくりと顔を上げる。
微妙な笑顔とその後にやってくる寂しげな表情。状況を
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