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ラブライブ!〜夕陽に咲く花〜
第9話 何から始める?
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に思ってたりもする。園田先輩は他の2人と比べて生真面目で大人びていて”作詞”、つまりポエムといったモノに興味が無いという建前を自然に植え付けられていた。
だからちょっと、ちょっとだけ。
そういう事にギャップを感じて可愛いと思ってしまった。


「園田先輩は、作詞とか詩とか、好きなんですか?」
「え!?ち、ちちちち違います!そんなことありません断じて!!」
「えぇ〜?海未ちゃんそんな事言っていいのぉ?」



園田先輩が必要以上に否定してくるあたり、そこそこ通があるんだろうなぁ。過去の先輩を知っている2人、特に南先輩が楽しそうに煽ってくる。





「ねぇお願い海未ちゃん!海未ちゃんしかできる人いないの!」
「で、ですが.......」
「ん....?」
「か、彼!彼なら作詞できるのではないですか!?」


ちらり、ちらりと横目で僕を見ながら園田先輩はそんな事を言う。そんな事を言うから当然高坂先輩も南先輩も僕の方に顔を向けるわけで。その眼差しは『え?ほんとに?できるの?』という意図を含んでいた。



「僕はできませんよ?書いた事無いですし、そもそも言葉を暗喩的に書き込むの苦手です」
「春人君にやって欲しいって言われたら、君は作詞してくれる?」
「ん〜.....」


南先輩にそう言われ、僕はすっと顎に手をやって、だけど直ぐに応えを出す。


「やって欲しいって言われたら喜んで引き受けます。ですが、そういう事に長けている園田先輩がどうしてもできない、やりたくないって言ったら、ですけど」
「だってよ海未ちゃん」
「わ、私は......できなくはないですけど....恥ずかしいです」




と、僕の右隣に座る南先輩が胸に手を当てて俯き始めた。それにプラスして頬を少し赤らめている。
具合が悪いのだろうか...
その様子を見ている高坂先輩は「あ、始まった」といった顔つきで彼女のやることを見守っている。
何がはじまるのだろうか?僕もなんとなく気になって来て「具合悪いのですか?」と声をかけるのはやめることにした。



「海未ちゃん...」
「な、なんですか」











 僕はこの時見てしまった。
南先輩がある意味”怖い”先輩で、”敵に回したくない”方だということを。











「おねがぁい?」
「っっ!!??」






 可愛らしい声と少しばかり涙で濡らした透き通った瞳、そしてどんな人でも虜にさせるような整った顔つき。これで”なんとも思わない”人はいないだろう。
 こればかりは、流石の僕もどきりと心が揺れ動いてしまった。
...最近女性に対してドキドキさせられてば
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