機動戦艦ナデシコ
1335話
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顔に浮かんでいる好戦的な表情を見れば、何を期待しているのかというのは明らかだった。
元々イザークがシャドウミラーに入ったのは、俺に勝つ為という一面がある。
その辺はムラタと似たような感じなんだよな。
ムラタと違うのは、本人がシャドウミラーで暮らしていく内に段々とそういう気分じゃなくなってきたってところか。
それでもこうして時々戦いを挑んでくるんだから、イザークも物好きというか、向上心が高いというか。
「ま、暇しているのは事実だから構わないけどな。生身と機体、どっちだ?」
「機体に決まってるだろう。お前と生身でやり合おうと考える程、俺は物好きじゃない」
ムラタ辺りは、どっちかと言えば生身の方を重視してたりするんだが。
ともあれ、イザークの希望に沿う形で俺達はそれぞれ外へと向かう。
「言っておくが、手加減はするなよ。お前の本気のニーズヘッグと戦って、それでようやく俺の力を見せるという事になるんだからな」
「……分かった。いいんだな?」
本気で戦えというイザークに尋ねる。
俺の本気という事は、即ち一軍……いや、それ以上の性能を持つニーズヘッグの最大戦力を出すという事だ。
その強さがどれ程のものか。それをイザークは今までに幾つもの戦場を共にしたことにより知っている。
それを知った上で、自分と戦えと言っているのだろう。
以前から何度か戦ってはいるが、今回は今までよりもより強い意志があるように見える。
「そうね、たまにはそういうのもいいかもしれないわね。連合軍や連合政府に妙な思いを抱かせない為にも」
エザリアもどうやら賛成らしい。
その言葉通り連合軍や連合政府に対するプレッシャーという意味もあるのだろう。
こうして、俺とイザークはこのニヴルヘイムに被害が出ないように少し離れた場所で模擬戦を行うのだった。
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