機動戦艦ナデシコ
1335話
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もりはなかったのよ? ウフフ」
美砂の言葉で千鶴も一旦は矛を収めたのか、発する圧力はいつの間にか消えている。
「せっかく長ネギを用意しようと思ったのに」
……ポツリと呟かれたその言葉に、映像越しにアカツキは何だか青くなっているように見えたが。
映像越しだってのに、長ネギを用意して何をするつもりだったんだろうな。
少し気になるような、気にしたくないような……
『えっと……ああ! 連合軍から連絡が入ってる! 多分サツキミドリ2号での会談の件だろうから、僕はこの辺で失礼させて貰うよ。じゃあ、また』
「……逃げ足は速いわね」
あっという間に通信を切ったアカツキの行動に、円が呟く。
大企業のトップという立場なんだから、自分が不利な状況だったりしたらすぐに撤退を選べる能力ってのは必要なんだろう。
そういう意味では、アカツキはまだ若いがネルガルという大企業の会長をやれるだけの能力があるって事だ。
まぁ、偉そうに言ってる俺自身、シャドウミラーという国の代表という立場にいるんだから、若さ云々って意味だと俺の方が圧倒的に色々とあるんだが。
「ま、それはいいさ。それより三日か。……出来れば一旦ホワイトスターに戻りたいんだけど、そうもいかないんだろ?」
「ええ。連合軍や連合政府から何らかのリアクションがあるかもしれないから、出来れば最高責任者のアクセルにはここにいて欲しいわね」
いて欲しいという言葉で言ってはいるが、その実はいろ! って感じ何だろうな。
実際問題、いざという時に俺が即座に行動出来るってのは大きい。
勿論ホワイトスターにいてもこの宙域までやって来るのに10分掛からないと思うが、その10分が致命傷になるような自体も想定しているんだろう。
それと、やっぱり戦力的な意味だろうな。
シロガネとニヴルヘイム、メギロート、シャドウ、幹部陣の機体。……イルメヤもいるけど、宇宙ではあまり出番がないんので、取りあえず置いておくとしてもこれだけの戦力があってもシャドウミラーの戦力の象徴であるニーズヘッグがいるのといないのとでは大違いって事か。
「はいはい、分かったよ。俺も言ってみただけだから、気にするな。きちんとニヴルヘイムで会談の時まで待ってるから」
「そうして貰えると助かるわ」
エザリアが満足そうに頷くのを見ると、これからどうするか考える。
三日と、言葉にすればそれだけだが、その間俺が暇になるのは事実だ。
既にシャドウミラーの存在を明らかにしてしまった以上、そう気軽にサツキミドリ2号に遊びに行く訳にもいかないし。
「アクセル、その顔は暇そうだって感じだな。なら、少し俺に付き合え」
そう告げたのは、何だかんだで俺とそれなりに長い付き合いになっているイザーク。
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