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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第79話
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…なるほど。マクダエル議長は資産凍結の件に反対していた為、『クロスベル独立国』の宣言も含めて全て議長達の意見を無視して実行した為、ディーター・クロイス氏の行動はあくまでも”IBC総裁”としての”独断”だと言いたいのだね?」

「ええ。それどころかディーター・クロイスはマクダエル議長を含めたクロスベル政府の役人を”オルキスタワー”、”ミシュラム”にそれぞれ監禁し、その上犯罪も犯していない私達を不当に”逮捕”する為に国防軍を動かした挙句クロスベル市の民達を街から出さないように監禁して、まさに”クロスベルの独裁者”としてクロスベルを”支配”しています。数々の”犯罪行為”を命じたり実行した時点でディーター・クロイスはもはやただの”重犯罪者”です。重犯罪を犯せば政治家としての権限も消滅する……これも自治州法で定められている事はご存知ですわよね?」

「それは…………」

「お兄様……」

「ディーター・クロイスに全てを押し付けるつもりか…………」

ルイーネの正論に反論できないオリヴァルト皇子は黙り込み、その様子を見たアルフィン皇女は心配そうな表情をし、アルゼイド子爵は厳しい表情をした。



「―――なお、ディーター・クロイス並びにマリアベル・クロイスはクロスベル帝国建国の際もしくは、建国後に”処刑”される事になっています。」

「な……っ!?」

「”処刑”ですって!?」

「一体何故……」

「……資産凍結や独立国の宣言等を”独断”で行ったにしても、さすがに処刑はやりすぎだと思うんだけど。」

マルギレッタの説明を聞いたラウラは驚き、サラ教官は厳しい表情をし、エマは不安そうな表情をし、セリーヌは目を細めた。



「”クロイス家”はかの”D∴G教団”という非道な集団の黒幕。そのような集団の黒幕ならば処刑も当然かと思われますが。」

「!!」

「チッ、よりにもよってその件を持ってくるのか……!」

「”D∴G教団”ですって!?」

「ほえっ!?じゃあ、”教団”の大元の資金源ってIBC――――クロイス家だったの!?」

「”D∴G教団”……確か空の女神(エイドス)を否定する集団で、レン姫にとっては……」

「なるほど…………確かにかの”教団”の黒幕ならば、処刑の判決がでてもおかしくありませんわね。」

リ・アネスの言葉を聞いたサラ教官は目を見開き、トヴァルは舌打ちをし、クレア大尉とミリアムは信じられない表情で声を上げ、ガイウスは静かな表情で考え込み、シャロンは真剣な表情で考え込んだ。



「…………それは本当なのかい?」

「ええ。レン達―――メンフィルが”D∴G教団”司祭―――ヨアヒム・ギュンターによるクロスベル襲撃後の復興をしていた事は知っているでしょう?その時に
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