Ammo05。 VS竜悴公姫・ヒルダ
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どうして______どうして動かないんだ。
手が……手が、動かない……!
これは、まさか……??
「ふふっ、なんで手が動かないのかしらね? 不思議よね? 身体の自由が効かないなんて」
「クソッ……やりやがったな、糞吸血鬼!」
これは原作で金次がかかった……。
「糞吸血鬼? 口が悪いのね。高貴な私達を糞呼ばわりするなんて許せないわ。下等な______人間の分際で!」
ヒルダがムチを振るった。ただそれだけの動作で。
______バチッッッ!
電流音が鳴り響く。
「……ッ??」
身体が痺れ、俺は地面に倒れてしまった。
感電させられたのだ。ヒルダが持つムチが当たったことによって。
そういや、ヒルダは催眠術で動きを封じて、電気を操るんだったなー、なーんて思っていると。
「下品な香水のように、銀弾の香りをプンプンさせて、私が気付かないとでも思ったのかしら? 高貴な私達を糞呼ばわりしたその罪、身体で払ってもらうわ。具体的に言うと、血を全て抜いて、肝臓は魔術の材料として利用してあげる。ああ、安心していいわよ、私は優秀な2種超能力者でもあるから。だから貴方の身体は無駄にはしないわ」
「……」
「ああ、人間の血を思いっきり浴びれるかと思ったら、なんだかドキドキしてきたわ。久しぶりに血液風呂なんてのもいいわね。最近、お肌荒れ気味だし……」
「……」
「あら? 抵抗はしないの? いえ、できないのね。可哀想に……何も出来ないほど弱いなんて。非力な弱者は強者に踏みにじられる。でも悲観する必要はないわ。それは生物の現実なのだから」
カツン、カツンとヒルダのハイヒールが鳴る音が響く。
俺に近づいてくるその姿はまるで死神を連想させる。
「そしてその現実からは、人間は逃れられない。弱者は強者に従う。力こそ全てなのだから……。
さあ、強者に従って血を流しなさい」
弱者は強者に踏みにじられる?
「………フッハ……アハハハハッ! 面白れぇ! 面白いよ、お前……」
「……ッ?? 何が可笑しいのかしら?」
「……『力こそ全て』かぁ。まるで古い少年漫画に出てくる悪役のようで、面白いな、ヒルダさんよぉ?」
「なん、ですって……?」
「『力がなければ従うしかない』……成る程。確かにそれはあるな。心が強くなければそもそも自分の意思を思い描こうともしないし、力がなければ誰かを守ることも出来ない。心強さと力強さがなければ意志を貫き通すことも出来ない。
お前の言う通り確かに力や強さは必要だ。
けどな! 『武偵憲章第3条。強くあれ。但し、その前に正しくあれ。』……正しくなければ強さ
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