sts 23 「守るべきもの」
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う気持ちもあるのだろう。ただ立場的に素直に出すわけにもいかないのだろうが。
「……ごめんなさい」
「なのは、なのはが夜勤でお出かけするの初めてだからヴィヴィオ不安なんだよ」
「あっ……そっか。ヴィヴィオ、なのはママ今日は外にお泊りだけど明日の夜にはちゃんと帰って来るから」
「絶対?」
「絶対に絶対。良い子で待ってたらヴィヴィオの好きなキャラメルミルク作ってあげるから」
「うん……パパより美味しい?」
毎度のことではあるが、どうしてヴィヴィオは突発的に俺のことを話題に盛り込むのだろうか。
いやまあ今日に至るまでに何度かお菓子は作ってやったけれども……ただキャラメルミルクを作った覚えはないのだが。
それに関してはなのはが作ってやっていたみたいだし、何より俺はヴィヴィオの保護責任者でもない。それに関わり過ぎるとなのは達との関係を本気で誤解する者も出てくるだろうし、ヴィヴィオはエリックを巡る事件に関わっている可能性が高いのだ。
保護されている状態にある今は問題ないが今後の流れ次第では……それだけに距離感を詰め過ぎると精神的ダメージが強くなってしまう。そのときが来たとき、ママ代わりになっているなのはが心配ではあるが……いや、まずは今回の公開意見陳述会を無事に終えることを考えよう。これを無事に終えなければ、今後の流れが好転しにくくなるのだから。
「えっと……うん、パパよりも美味しいの作ってあげる。キャラメルミルクはパパにだって負けないんだから。だから良い子で待っててね」
「……うん」
なのはがいなくなることへの不安は完全には消えていないように見えるが、ヴィヴィオはなのはと指切りを交わした。
ヴィヴィオが納得したこともあって、なのは達は再度ヘリへと乗り込み始める。その際、なのはがパパとか言ってごめんねと念話で謝ってきたが、先ほどのような場合は仕方がない部分もあるので気にしないように伝えた。皆の搭乗が完了するとすぐさまナイトシフト組は出発する。
「…………さ、戻ろうヴィヴィオ」
「うん」
ヴィヴィオはフェイトに手を引かれて部屋へと戻り始める。が、不意に足を止めるとこちらへ視線を向けてきた。
「フェイトママ、パパは?」
「え? えっとパパは……」
「戻るに決まってるだろ」
今から9時間もすれば俺達も警部を始めるのだから。
とはいえ、はやてあたりはまだ仕事が残っていそうなので当分は休むことができないだろう。部隊長を務めているだけに俺達以上にやらなければならないことは多いのだから。
まあだからといって手伝えることは少ないだろうし、はやての性格的に手伝うといっても大丈夫だから休めと言うに違いない。俺に出来ることがあるとすれば、あとで差し入れ
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